選択肢１ Ａの責めに帰すべき事由によって履行の途中で委任が終了した場合、Ｂは報酬全額をＡに対して請求することができるが、自己の債務を免れたことによって得た利益をＡに償還しなければならない。 

【答え】正しい

【解説】
まず、言葉の意味ですが、委任者とは、仕事を任せた人です。受任者とは、仕事を任された人です。そして、委任者Ａの帰責事由（責任・過失）により委任契約が終了した場合、受任者は報酬全額の支払いを請求できます。仕事を任しておいて、「勝手にやっぱりやめた！」というのは身勝手すぎます。そのため、上記のようなルールとなっています。ただし、例外もあります。それは、債務を免れたことによって得た利益がある場合、それを委任者に償還しなければなりません。「債務を免れたことによって得た利益」については理解すべき内容なので、個別指導で解説します！理解学習勉強法を実践して、宅建試験で出題される応用問題も解けるように対策をしていきましょう。

選択肢２ Ｂは、契約の本旨に従い、自己の財産に対するのと同一の注意をもって委任事務を処理しなければならない。 

【答え】誤り

【解説】
受任者は、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務（善管注意義務）を負います。この「善管注意義務」は、問題文の「自己の財産と同一の注意義務」よりも、より一層注意しなければならない義務です。よって、本肢は誤りです。

選択肢３ Ｂの責めに帰すべき事由によって履行の途中で委任が終了した場合、ＢはＡに対して報酬を請求することができない。 

【答え】誤り

【解説】
受任者の帰責事由により委任事務が途中で履行できなくなったときでも、受任者は既にした履行の割合に応じて報酬を請求することが可能です。よって、本肢は誤りです。 これは、具体例勉強法を使うと理解しやすいです。そのため、具体例については、個別指導で解説します！

選択肢４ Ｂが死亡した場合、Ｂの相続人は、急迫の事情の有無にかかわらず、受任者の地位を承継して委任事務を処理しなければならない。 

【答え】誤り

【解説】
受任者が死亡すると、委任契約は終了します。ただし、例外として、委任終了時に、急迫の事情がある場合、受任者の相続人や法定代理人は委任事務が終了するまで必要な処分をしなければなりません。よって、「受任者Ｂの相続人は、急迫の事情の有無にかかわらず・・・委任事務を処理しなければならない」というのは誤りです。本肢は、問題文が少し難しいですし。また、関連ポイントも頭に入れた方が良いので、個別指導では、理解学習勉強法と関連ポイント勉強法を使って解説します！

まとめ 本問は委任に関する基本問題です。それほど難しい内容ではないので、ルールを理解した上でルールを暗記していきましょう。