選択肢１ 賃借人の家屋明渡債務が賃貸人の敷金返還債務に対し先履行の関係に立つと解すべき場合、賃借人は賃貸人に対し敷金返還請求権をもって家屋につき留置権を取得する余地はない。 

【答え】正しい

【解説】
賃借人の家屋明渡債務が賃貸人の敷金返還債務に対し先履行の関係に立つと解すべき場合、賃借人の明渡しが先で、賃貸人の敷金の返還は後です。つまり、賃借人は敷金が返還されていないことを理由に、家屋の明渡しを拒むことはできません。言い換えると、賃借人は賃貸人に対し敷金返還請求権をもって家屋につき留置権を取得する余地はありません。よって、本肢は正しいです。問題文が難しいですが、このレベルの文章は理解すべき内容です。個別指導では、理解学習勉強法を使って問題文の理解の仕方を解説します！無料講座でも理解学習勉強法の一部を解説しているので参考にしてみてください！

選択肢２ 賃貸借の終了に伴う賃借人の家屋明渡債務と賃貸人の敷金返還債務とは、1個の双務契約によって生じた対価的債務の関係にあるものといえる。 

【答え】誤り

【解説】
敷金契約と賃貸借契約は、別々の契約です。したがって、２つの債務を1個の双務契約によって生じた対価的債務の関係にあるということはできません。 この点は理解しづらい部分ですが、理解すべき部分なので、個別指導で、理解学習勉強法を使って問題文の理解の仕方を解説します！

選択肢３ 賃貸借における敷金は、賃貸借の終了時点までに生じた債権を担保するものであって、賃貸人は、賃貸借終了後賃借人の家屋の明渡しまでに生じた債権を敷金から控除することはできない。 

【答え】誤り

【解説】
敷金は、賃貸借契約から生じる一切の債務を担保（保証）するものです。そのため、賃貸人は、賃貸借終了後、賃借人の家屋の明渡しまでに生じた債権を敷金から控除すること（差引くこと）ができます。
（具体例）
例えば、敷金が20万円で未払い賃料が10万円、原状回復費用が4万円だった場合、賃貸人は、賃借人に対して20万円-10万円-4万円＝6万円を返還すればよいです。この場合、14万円が賃貸借契約から生じる債務です。このように具体例を使うと理解が深まります。結果として頭に定着しやすくなり、忘れにくくなります。ぜひ、具体例勉強法を使って宅建試験の勉強を進めていきましょう！

選択肢４ 賃貸借の終了に伴う賃借人の家屋明渡債務と賃貸人の敷金返還債務の間に同時履行の関係を肯定することは、家屋の明渡しまでに賃貸人が取得する一切の債権を担保することを目的とする敷金の性質にも適合する。 

【答え】誤り

【解説】
賃貸借の終了に伴う賃借人の家屋明渡債務と賃貸人の敷金返還債務の間に、同時履行の関係を肯定すると、家屋の明渡しまでに賃貸人が取得する一切の債権を担保することが難しくなります。よって、敷金の性質には適合しなくなります。 これも具体例勉強法を使うと、非常に理解しやすくなります。そのため、個別指導で、理解学習勉強法を使って上記解説の内容を解説します！

まとめ 本問は判決文の問題です。判決文が読めなくても選択肢の問題文から答えられます。そのため、単に知識を問う問題といえます。ただ、その知識（各選択肢の解説部分）は理解すべき内容ばかりなので、理解をする勉強法を使って、学習しましょう！丸暗記勉強法だと、問題文が難しくなると解けなくなるので注意が必要です。重要なことは勉強法です！