選択肢１ 遺産分割協議でＢの配偶者居住権の存続期間を20年と定めた場合、存続期間が満了した時点で配偶者居住権は消滅し、配偶者居住権の延長や更新はできない。 

【答え】正しい

【解説】
配偶者居住権の存続期間は終身（配偶者が死亡するまで）の間ですが、遺産の分割の協議又は遺言で別段の定めがあるときには、その定めに従います（民法1030条）。本肢は「遺産分割協議で存続期間を20年」と定めているので、この定めに従い、配偶者居住権は、20年で終了します。 そして、存続期間の延長や更新はできないことになっているので注意しましょう。

選択肢２ Ｂは、配偶者居住権の存続期間内であれば、居住している建物の所有者の承諾を得ることなく、第三者に当該建物を賃貸することができる。 

【答え】誤り

【解説】
配偶者は、建物の所有者の承諾を得なければ、建物の増改築をしたり、第三者に使用収益をさせたりする（賃貸）ことができません（民法1032条3項）。したがって、配偶者は、「第三者に当該建物を賃貸することができない」ので誤りです。

選択肢３ 配偶者居住権の存続期間中にＢが死亡した場合、Ｂの相続人ＣはＢの有していた配偶者居住権を相続する。 

【答え】誤り

【解説】
配偶者居住権は、一身専属的な権利です。 そのため、配偶者が死亡しても、配偶者居住権は相続されません。 よって、誤りです。 一身専属的な権利の具体例や内容については、個別指導で解説します！

選択肢４ Ｂが配偶者居住権に基づいて居住している建物が第三者Ｄに売却された場合、Ｂは、配偶者居住権の登記がなくてもＤに対抗することができる。 

【答え】誤り

【解説】
配偶者居住権付きの建物の所有者は、配偶者居住権を取得した配偶者に対し、登記を備えさせる義務を負います（民法1031条1項）。そして、配偶者居住権は、登記をしなければ第三者に対抗することができません（民法1031条2項、605条）。よって、誤りです。

まとめ 本問は配偶者居住権に関する問題です。配偶者短期居住権もあるので、対比勉強法を使ってまとめて頭に入れていくと効率的です！間違っても個別に勉強する方法はとらないようにしましょう。非効率で覚える量が増えるので、大変です。