宅建試験の効果的な勉強法3「インターリービング学習」
あなたは、1日の勉強について、どの分野を勉強していますか?例えば、「権利関係」と「宅建業法」の2つを勉強している方もいれば、「権利関係の意思表示の分野」に集中して勉強するという方もいます。
では、どちらが効率的かつ効果的な勉強といえるのでしょうか?
結論は、後者です。分野を集中して勉強する方が効果的です。そして、この勉強法をさらに一歩進めたのが、インターリービング学習という勉強法を使って解説します。
インターリービング学習とは?
インターリービング学習(Interleaved Learning)は、関連する異なる内容を交互に学習する勉強方法です。この方法は、一度に一つの内容に集中する伝統的なブロック学習とは異なり、複数の内容を交互に学習することで、深い理解や長期的な記憶の形成を促進することが知られています。
ブロック学習を、宅建の勉強でたとえば、例えば、ずっと、「民法の詐欺」の勉強をし続けることです。一方、インターリービング学習は、例えば、「民法の詐欺」と「民法の強迫」を交互に勉強するという方法です。以下では、インターリービング学習の特徴、メリット、デメリットについて詳しく説明します。
インターリービング学習の特徴
インターリービング学習では、同じ内容に連続して取り組むのではなく、複数の異なる内容を交互に学習します。しかも、この複数の内容は関連性があるものであると効率的です。上記具体例の「詐欺と強迫」は、いずれも「意思表示」に関する内容で関連しています。それ以外でも「宅建業法の35条書面と37条書面」の2つでいえば、どちらも、重要書面という意味で関連づいています。「宅建業法の保証協会と営業保証金」も事業を開始する前の手続きとして関連しているので良いでしょう。
インターリービング学習のメリット
インターリービング学習は、情報を短期的な記憶から長期的な記憶に移行させるのに効果的です。なぜなら、関連する内容を交互に行うことにより、違いに気づけるからです。教材によっては、違いが表になっていたりします。例えば、「詐欺と強迫の違いの表」「35条書面と37条書面の対比表」「保証協会と営業保証金の対比表」等です。この違いを意識して勉強することにより、頭が整理され、短期記憶から長期記憶に移行させることができ、結果として、情報の定着が促進されます。
インターリービング学習の注意点
全く関連性がない分野を勉強しても効果はありません。むしろ、時間の無駄遣いになります。初めにお伝えした具体例の中で、「権利関係」と「宅建業法」の2つを勉強している方を紹介しました。これがまさしく、効果がない勉強法です。例えば、1時間勉強があった時に30分を「権利関係の保証」の勉強をして、残り30分を「法令上の制限の開発許可」の勉強する場合、この2つは全く関連性がありません。これでは1時間という時間がもったいないです。最大限、勉強効果を出すために、例えば、「権利関係の保証」と「権利関係の連帯債務」の勉強を30分間ずつ行う方が良いでしょう。勉強を行う中で、「あれ?保証の場合はどうだったけ?」と疑問に思ったらその時、確認すればさらに勉強効果が高くなります。
インターリービング学習は、情報の定着に効果的な方法であり、特に複数の関連した内容を総合的に理解したい場合に有効です。ぜひ、インターリービング学習をうまく利用しながら勉強を進めていきましょう。