選択肢ア 宅地建物取引業者Ａ（甲県知事免許）が乙県内に新たに支店を設置して宅地建物取引業を営んでいる場合において、免許換えの申請を怠っていることが判明したときは、Ａは、甲県知事から業務停止の処分を受けることがある。 

【答え】誤り

【解説】
宅地建物取引業者Ａ（甲県知事免許）が乙県内に新たに支店を設置して宅地建物取引業を営む場合、2つの都道府県に事務所を設置するので、国土交通大臣の免許が必要となります。つまり、宅建業者Ａは、甲県知事免許かから国土交通大臣への免許換えが必要です。それにも関わらず、免許換えの申請を怠った場合、必要的免許取消処分事由に該当し、必ず、免許取消処分を受けます。

選択肢イ 宅地建物取引業者Ｂが自ら売主として宅地の売買契約を成立させた後、当該宅地の引渡しの前に免許の有効期間が満了したときは、Ｂは、当該契約に基づく取引を結了する目的の範囲内においては、宅地建物取引業者として当該取引に係る業務を行うことができる。 

【答え】正しい

【解説】
免許の有効期間が満了したときは、その時点で免許は失効します。ただし、宅建業者が免許の取消し前に契約を締結していた場合、免許が効力を失った後であっても、その者は取引を結了する目的の範囲内において、宅建業者とみなされ、引き渡しや所有権移転登記などを行うことはできます。よって、本肢は正しいです。

選択肢ウ Ｃが免許の申請前５年以内に宅地建物取引業に関し不正又は著しく不当な行為をした場合には、その行為について刑に処せられていなかったとしても、Ｃは免許を受けることができない。 

【答え】正しい

【解説】
免許の申請前5年以内に宅建業に関し不正又は著しく不当な行為をした者は、免許の欠格事由に該当します。よって、本肢のＣは免許を受けることができません。

選択肢エ 宅地建物取引業者Ｄ（甲県知事免許）が乙県内に新たに支店を設置して宅地建物取引業を営むため、国土交通大臣に免許換えの申請を行っているときは、Ｄは、甲県知事免許業者として、取引の相手方等に対し、法第35条に規定する重要事項を記載した書面及び法第37条の規定により交付すべき書面を交付することができない。 

【答え】誤り

【解説】
免許換えの申請中の期間は、従前の免許が有効な状態です。その後、新たな免許を受けた時点で、新しい免許が有効となり、従前の免許は、失効します。 つまり、免許換えの申請期間中も宅建業を行えるので、本肢は誤りです。

まとめ 本問は宅建業の免許に関する問題で、すべて基本事項です。基本ルールを覚えていれば解ける問題ばかりなので、基本ルールをこの問題を使ってしっかり頭に入れましょう！