選択肢１ 消滅時効完成後に主たる債務者が時効の利益を放棄した場合であっても、保証人は時効を援用することができる。 

【答え】正しい

【解説】

本肢は、理解するのが難しい内容なので、上図と「消滅時効完成後に主たる債務者が時効の利益を放棄した場合であっても、保証人は時効を援用することができる」という内容を丸暗記でよいです。

選択肢２ 後順位抵当権者は、先順位抵当権の被担保債権の消滅時効を援用することができる。 

【答え】誤り

【解説】
＜具体例＞


例えば、１番抵当権者（先順位抵当権者）と２番抵当権者（後順位抵当権者）がいたとします。 そして、１番抵当権者の被担保債権の時効が完成した場合、２番抵当権者が、「１番抵当権者の被担保債権の時効が完成したから消滅させてください！」と主張できるか？というのが、本肢の質問内容です。 そして、２番抵当権者は、１番抵当権者の被担保債権の時効完成を援用できません。
＜理由＞
２番抵当権者（後順位抵当権者）は直接利益を受ける者ではなく、反射的利益（間接的に利益）を受けているにすぎないからです（判例）。理解しずらい部分なので、個別指導で、理解学習勉強法を使って分かりすく解説します！無料講座でも理解学習勉強法の一部を解説しているので参考にしてみてください！

選択肢３ 詐害行為の受益者は、債権者から詐害行為取消権を行使されている場合、当該債権者の有する被保全債権について、消滅時効を援用することができる。 

【答え】正しい

【解説】
＜具体例＞

例えば、上図のように、債権者Ａが、債務者Ｂの詐害行為（贈与契約）について、詐害行為取消請求をしている。この状況で、債権者Ａの被保全債権（貸金債権）が時効完成している場合、受益者Ｃは、被保全債権が消滅することで「受益者と債務者間の契約を取り消されない」という利益を直接受けるため、受益者Ｃは、債権者の有する被保全債権について、消滅時効を援用することができます。 したがって、本肢は、正しいです。本肢は、詐害行為、詐害行為取消請求、被保全債権等の知識が必要なので、個別指導では、理解学習勉強法を使って解説します！無料講座でも理解学習勉強法の一部を解説しているので参考にしてみてください！

選択肢４ 債務者が時効の完成の事実を知らずに債務の承認をした場合、その後、債務者はその完成した消滅時効を援用することはできない。 

【答え】正しい

【解説】
例えば、債権者Ａが債務者Ｂにお金を貸し、裁判上の請求等を行わずに、一定期間（例えば10年）経過したとします。 この場合、債権者Ａの債権の時効は完成します。この状況で、債務者Ｂは、時効を援用すれば（＝時効が完成したので、債権債務を消滅させます！と主張することをすれば）、ＡとＢの債権債務は消滅します。しかし、時効を援用せずに、債務者Ｂが「債務があることを認めます！」といった承諾書にサインなどすると（債務を承認すると）、その後、完成していた時効を援用することはできません。 したがって、本肢は正しいです。 本肢は、関連ポイントがあるので、個別指導では、関連ポイント勉強法を使って解説します！無料講座でも関連ポイント勉強法の一部を解説しているので参考にしてみてください！

まとめ 本問は、問題文を読んで、具体例を考えて、答えを導く流れになります。単にルールを丸暗記しているだけでも答えられますが、宅建試験の本番では、頭が真っ白になって、混乱する場合が多いです。そのため、理解学習勉強法を使って理解をしておいた方が良いでしょう！