選択肢１ 共用部分の保存行為は、規約に別段の定めがない限り、集会の決議を経ずに各区分所有者が単独ですることができる。

【答え】正しい

【解説】
共用部分の保存行為は、規約に別段の定めがない限り、各共有者が単独ですることができます。集会の決議を経る必要はありません。よって、正しいです。

選択肢２ 共用部分の変更（その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。）は、区分所有者及び議決権の各４分の３以上の多数による集会の決議で決するが、規約でこの区分所有者の定数及び議決権を各過半数まで減ずることができる。

【答え】誤り

【解説】
共用部分の変更（その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。）、つまり、共用部分の大きな変更は、区分所有者及び議決権の各４分の３以上の決議が必要です。そして、共有部分の大きな変更については、区分所有者の定数のみ、規約で過半数まで減じることができます。
本肢は、「区分所有者の議決権」についても過半数まで減ずることができる、となっているので誤りです。
ちなみに、共用部分の変更（その形状又は効用の著しい変更を伴わないもの。）、つまり、共有部分の小さな変更は、区分所有者及び議決権の過半数の決議が必要なので、対比して頭に入れておきましょう。「共用部分の変更（その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。）」の詳細解説は個別指導で解説します。

選択肢３ 管理者は、その職務に関して区分所有者を代理するため、その行為の効果は、規約に別段の定めがない限り、本人である各区分所有者に共用部分の持分の割合に応じて帰属する。

【答え】正しい

【解説】
管理者がその職務の範囲内において第三者との間にした行為につき区分所有者がその責めに任ずべき割合は、共用部分の持分の割合と同一の割合とされています。分かりやすく言うと、代理人である管理者の行為により損害が生じた場合、当然、区分所有者は、責任を負うということです。そして、その負担する割合は、原則、区分所有者の有する専有部分の床面積によるということです。

選択肢４ 共用部分の管理に要した各区分所有者の費用の負担については、規約に別段の定めがない限り、共用部分の持分に応じて決まる。

【答え】正しい

【解説】
共用部分の管理に要した各区分所有者の費用の負担については、規約に別段の定めがない限り、共用部分の持分に応じて決まります。よって、本肢は正しいです。逆をいうと、規約に別段の定めがあれば、規約で定めた内容に従うということです。

まとめ 本問は、区分所有法に関する問題ですが、すべて基本事項です。本試験でも頻出問題ばかりなので、すべて頭に入れておきましょう！