選択肢１ 甲土地（所有者Ａ）が他の土地に囲まれて公道に通じない場合、Ａは、公道に出るために甲土地を囲んでいる他の土地を自由に選んで通行できるわけではない。

【答え】正しい

【解説】
甲土地は他の土地に囲まれている土地で、道路に接していません。そのため「袋地」という言い方をします。袋地の所有者Ａが、公道に出るためには、他の土地を通る必要があります。この場合、甲土地の所有者Ａのために必要であり、かつ、他の土地のために損害が最も少ないものを選んで通行しなければなりません。これを囲繞地通行権といいます。
自由に選んで通行できるわけではないので、本肢は正しい記述です。弊社は無料講座を行っています。できるだけ分かりやすく、理解学習勉強法の一部をお伝えしているので、次の試験で宅建合格したい方は参考にしてみてください！

選択肢２ 甲土地（所有者Ａ）が共有物分割によって公道に通じなくなった場合、Ａは、公道に出るために、通行のための償金を支払うことなく、他の分割者の土地を通行することができる。

【答え】正しい

【解説】

上図は、具体例として、ＡとＢが土地を共有していた場合を考えています。そして、土地の分割によって甲土地（Ａの単独所有地）が生じた場合の図です。甲土地の所有者Ａは、土地の共有分割によって生じた他の土地（Ｂ所有の土地）を無償で通行できます。 よって、本肢は正しいです。本肢を読んだときに、具体例がサッと頭に浮かんで、答えられるくらいにしないと宅建試験に合格するのは難しいです。きちんと理解学習勉強法を実践して、理解していきましょう！

選択肢３ 甲土地（所有者Ａ）が公道に通じているか否かにかかわらず、他人が所有している土地を通行するために当該土地の所有者と賃貸借契約を締結した場合、Ａは当該土地を通行することができる。

【答え】正しい

【解説】
賃貸借契約を締結すれば、借りた土地を契約の範囲内で使える権利を取得します。そのため、甲土地の所有者Ａが、他人Ｂの土地を通行するために、Ｂの土地について、Ｂと賃貸借契約をすれば、Ａは、Ｂの土地を通行することはできます。よって、正しいです。

選択肢４ 甲土地（所有者Ａ）の隣接地の所有者が自らが使用するために当該隣接地内に通路を開設し、Ａもその通路を利用し続けると、甲土地が公道に通じていない場合には、Ａは隣接地に関して時効によって通行地役権を取得することがある。

【答え】誤り

【解説】
本肢は、通行地役権の時効取得に関する問題です。通行地役権を時効取得するための要件は、①袋地（要役地）の所有者によって通路が開設され、かつ、②一定期間、利用し続けることです。
通路の開設が、他の土地（利用されている側の土地：承役地）の所有者によってなされた場合は時効取得できません。 この点も理解していただきたい部分なので、個別指導で解説します！

まとめ この問題を丸暗記している方は、本試験でひっかけ問題が出題されたときに失点してしまいます。これが合否の分かれ目になります。 勉強した分だけ実力を上げるためにも、しっかり理解をしていきましょう！