選択肢１ 保証協会に加入することは宅地建物取引業者の任意であり、一の保証協会の社員となった後に、宅地建物取引業に関し取引をした者の保護を目的として、重ねて他の保証協会の社員となることができる。 

【答え】誤り

【解説】
宅建業を始める場合、営業開始前に、①保証協会に加入、または、②営業保証金を供託のいずれの方法をとるか、宅建業者が任意で選択できます。そして、①ある保証協会に加入した場合、別の保証協会に重ねて加入することはできません。したがって、本肢は「重ねて他の保証協会の社員となることができる」という記述は誤りです。

選択肢２ 保証協会に加入している宅地建物取引業者（甲県知事免許）は、甲県の区域内に新たに支店を設置した場合、その設置した日から１月以内に当該保証協会に追加の弁済業務保証金分担金を納付しないときは、社員の地位を失う。 

【答え】誤り

【解説】
保証協会に加入している宅建業者が、新たに事務所（支店）を設置したときは、その日から2週間以内に、弁済業務保証金分担金（30万円）を保証協会に納付しなければなりません。 2週間以内に納付しなかった場合は、社員の地位を失います。本肢は「1か月」となっているので誤りです。「2週間」とすれば正しい記述になります。

選択肢３ 保証協会から還付充当金の納付の通知を受けた社員は、その通知を受けた日から２週間以内に、その通知された額の還付充当金を主たる事務所の最寄りの供託所に供託しなければならない。 

【答え】誤り

【解説】
弁済業務保証金が還付された場合、保証協会は、社員に対し、還付充当金を保証協会に納付するように通知します。そして、通知を受けた社員（宅建業者）は、2週間以内に保証協会に還付充当金を納付しなければなりません。本肢は、「社員である宅建業者が、最寄りの供託所に供託しなければならない。」となっているので誤りです。  正しくは「保証協会に納付」です。

選択肢４ 150万円の弁済業務保証金分担金を保証協会に納付して当該保証協会の社員となった者と宅地建物取引業に関し取引をした者は、その取引により生じた債権に関し、2,500万円を限度として、当該保証協会が供託した弁済業務保証金から弁済を受ける権利を有する。 

【答え】正しい

【解説】
保証協会の社員が納付すべき弁済業務保証金分担金は、本店60万円、支店１か所につき30万円です。本肢は、150万円の弁済業務保証金分担金を納付しているので、本店（60万円）および支店が3つ（30万円×3＝90万円）の宅建業者であることが分かります。 そして、還付請求ができる金額については、保証協会加入の場合も、営業保証金制度を利用した場合と同じ上限額です。 つまり、本店と支店3つの場合、営業保証金制度を利用していたと仮定すると、1000万円＋（500万円×3）＝2500万円が還付請求できる上限額なので、本肢は、正しいです。

まとめ 保証協会と営業保証金の問題では、掛け算といった計算が必要な場合があります。簡単な計算ですが、計算ミスには十分注意をしましょう！