選択肢ア 宅地の販売広告において、宅地の将来の環境について、著しく事実に相違する表示をしてはならない。 

【答え】正しい

【解説】
宅建業者は、宅地や建物の販売広告をするときは、宅地又は建物の下記事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示をしてはいけません。よって、下記の通り、宅地の販売広告において、宅地の将来の環境について、著しく事実に相違する表示をしてはならないので、正しいです。

• 所在、規模、形質
• 現在又は将来の利用の制限、環境、交通その他の利便
• 代金、借賃等の対価の額・支払方法
• 代金若しくは交換差金に関する金銭の貸借のあつせん

 

選択肢イ 宅地又は建物に係る広告の表示項目の中に、取引物件に係る現在又は将来の利用の制限があるが、この制限には、都市計画法に基づく利用制限等の公法上の制限だけではなく、借地権の有無等の私法上の制限も含まれる。 

【答え】正しい

【解説】
選択肢アの解説の通り、「現在又は将来の利用の制限」については、広告に表示する必要があります。具体的には、取引物件に係る現在又は将来の 「都市計画法、建築基準法、農地法」等に基づく制限の設定又は解除等です。これ以外にも「借地権、定期借地権、地上権」等の有無及びその内容等も含まれます。よって、本肢は正しいです。  

選択肢ウ 顧客を集めるために売る意思のない条件の良い物件を広告することにより他の物件を販売しようとした場合、取引の相手方が実際に誤認したか否か、あるいは損害を受けたか否かにかかわらず、監督処分の対象となる。 

【答え】正しい

【解説】
「売る意思のない条件の良い物件を広告すること」を「おとり広告」といい、誇大広告に含まれます。 誇大広告は禁止されるため、広告をした時点で監督処分の対象です。損害を与えたかどうかは関係はありません。この点については、細かい部分として試験に問われる可能性があるので、個別指導で解説します！これが出題されたら、多くの人が間違える部分です。 

選択肢エ 建物の売却について代理を依頼されて広告を行う場合、取引態様として、代理であることを明示しなければならないが、その後、当該物件の購入の注文を受けたとき、広告を行った時点と取引態様に変更がない場合でも、遅滞なく、その注文者に対し取引態様を明らかにしなければならない。 

【答え】正しい

【解説】
取引態様については「１．注文を受けたとき」「２．広告をする時」の２つの場合に明らかにする必要があります。 したがって、本肢は正しいです。
取引態様とは、「売主」､「貸主」､「代理」又は「媒介（仲介）」を指します。これらのどれに該当するかを表示します。

まとめ 本問は、宅建業法32条の誇大広告等の禁止に関する内容なので、一度宅建業法を一読しておきましょう！