選択肢１ 宅地建物取引業者は、市町村が、取引の対象となる宅地又は建物の位置を含む水害ハザードマップを作成せず、又は印刷物の配布若しくはホームページ等への掲載等をしていないことを確認できた場合は、重要事項説明書にその旨記載し、重要事項説明の際に提示すべき水害ハザードマップが存在しない旨を説明すればよい。 

【答え】正しい

【解説】
水害ハザードマップは、市町村が任意で作成するものです。そのため、市町村が水害ハザードマップを作成していない場合もあります。 その場合、重要事項説明書（35条書面）に、水害ハザードマップが作成されていない旨を記載し、重要事項説明の際に、その旨を説明すればよいです。

選択肢２ 宅地建物取引業者は、市町村が取引の対象となる宅地又は建物の位置を含む「洪水」、「雨水出水（内水）」、「高潮」の水害ハザードマップを作成している場合、重要事項説明の際にいずれか１種類の水害ハザードマップを提示すればよい。 

【答え】誤り

【解説】
市町村が洪水、雨水出水（内水）、高潮の水害ハザードマップを作成していて、取引の対象となる宅地又は建物が、当該水害ハザードマップ上にある場合、洪水、雨水出水（内水）、高潮の３種類の水害ハザードマップを提示して、説明しなければなりません。 よって、本肢は「いずれか１種類の水害ハザードマップを提示すればよい」となっているので誤りです。ちなみに「雨水出水（内水：ないすい）」とは、大雨やゲリラ豪雨などが原因で下水道の雨水排水処理能力を超えてしまった場合に、河川等の公共の水域に雨水を放流することができなくなり、浸水することを言います。

選択肢３ 宅地建物取引業者は、市町村が取引の対象となる宅地又は建物の位置を含む水害ハザードマップを作成している場合、売買又は交換の媒介のときは重要事項説明の際に水害ハザードマップを提示しなければならないが、貸借の媒介のときはその必要はない。 

【答え】誤り

【解説】
水害ハザードマップに関する説明は、すべての取引（宅地・建物の売買・交換・貸借）において説明しなければなりません。よって、本肢は「貸借の媒介のときはその必要はない」という記述が誤りです。貸借の媒介のときも重要事項説明が必要です。

選択肢４ 宅地建物取引業者は、市町村が取引の対象となる宅地又は建物の位置を含む水害ハザードマップを作成している場合、重要事項説明書に水害ハザードマップを添付すれば足りる。 

【答え】誤り

【解説】
市町村が取引の対象となる宅地又は建物の位置を含む水害ハザードマップを作成している場合、重要事項説明書に水害ハザードマップを添付するだけでなく、重要事項として説明までしなければなりません。

まとめ 水害ハザードマップに関する35条書面の記載事項、重要事項説明は上記の問題からまとめて頭に入れておきましょう！