選択肢１ 共用部分の変更（その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。）は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決するが、この区分所有者の定数は、規約で2分の1以上の多数まで減ずることができる。 

【答え】誤り

【解説】
「形状又は効用の著しい変更を伴う共用部分の変更」とは、共用部分の大きな変更を指します。大きな変更のため、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決します。ただし、区分所有者の定数（人数）は、規約によって、過半数まで減らすことができます。本肢は「2分の1以上」となっているので誤りです。正しくは「過半数」です。例えば、区分所有者が100人いたとすると、2分の1以上とは、50人以上を指し、過半数とは51人以上を指します。

選択肢２ 共用部分の管理に係る費用については、規約に別段の定めがない限り、共有者で等分する。 

【答え】誤り

【解説】
共用部分の管理費用は、規約に別段の定めがない場合、共用部分の持分に応じて負担することとなります。「共有者が等分」ではありません。よって、誤りです。この点は具体例があると理解しやすいので、個別指導では具体例を使って解説します！無料講座でも具体例勉強法の一部を解説しているので参考にしてみてください！

選択肢３ 共用部分の保存行為をするには、規約に別段の定めがない限り、集会の決議で決する必要があり、各共有者ですることはできない。 

【答え】誤り

【解説】
共用部分の保存行為は、各区分所有者が、単独で行うことができます。つまり、集会の決議で決する必要はないので誤りです。ちなみに、規約に別段の定めがあれば、その定めに従うので、集会による決議に変更することも可能です。関連ポイントや具体例などは個別指導で解説します！

選択肢４ 一部共用部分は、これを共用すべき区分所有者の共有に属するが、規約で別段の定めをすることにより、区分所有者全員の共有に属するとすることもできる。 

【答え】正しい

【解説】
一部共用部分は、これを共用すべき区分所有者の共有に属するのが原則です。ただし、規約で別段の定めをすることにより、区分所有者全員の共有にすることができます。例えば、1階が店舗、2階以上が住居となっているマンションの場合、1階の店舗用の出入口、店舗用通路は、1階の店舗所有者（一部の区分所有者）が共有するため「一部共用部分」と呼びます。そして、この「一部共用部分」は、原則、これを共用すべき区分所有者（1階の区分所有者）の共有になりますが、規約で別段の定めをすれば、「区分所有者全員」の共有にすることもできます。よって、正しいです。

まとめ 一部共用部分については、苦手意識を持つ方も多いです。しかし、区分所有法の中では、基本的な部分であり宅建試験でも複数回出題されているので必ず解けるようにしておきましょう。