選択肢ア 建物の売却について代理を依頼されて広告を行う場合、取引態様として、代理であることを明示しなければならないが、その後、当該物件の購入の注文を受けたときは、広告を行った時点と取引態様に変更がない場合を除き、遅滞なく、その注文者に対し取引態様を明らかにしなければならない。 

【答え】誤り

【解説】
取引態様の明示とは、宅建業者が、売主、買主、代理、媒介のいずれに当たるかを明示することを言います。そして、この取引態様の明示は、宅建業者が、（１）広告をする時および（２）注文を受けた時に行う必要があります。本肢は「注文を受けたときは、広告を行った時点と取引態様に変更がない場合を除き、・・・取引態様を明らかにしなければならない。」という記述が誤りです。注文を受けた時は、例外なく、取引態様を明示しなければなりません。本肢の問題文の意味が理解できない方は要注意です。宅建試験に合格するために一番重要なことは「問題文の理解」です。これができないと、本試験で初めて見る問題の意味が理解できず、失点してしまいます。そのため、個別指導では、問題文の理解の仕方まで解説します！

選択肢イ 広告をするに当たり、実際のものよりも著しく優良又は有利であると人を誤認させるような表示をしてはならないが、誤認させる方法には限定がなく、宅地又は建物に係る現在又は将来の利用の制限の一部を表示しないことにより誤認させることも禁止されている。 

【答え】正しい

【解説】
宅建業者は、広告をする際、実際のものよりも著しく優良又は有利であると人を誤認させるような表示（＝誇大広告）は禁止です。そして、誤認させる方法には限定はありません。よって、宅地又は建物に係る現在又は将来の利用の制限の一部を表示しないことにより誤認させることも禁止です。したがって、正しいです。

選択肢ウ 複数の区画がある宅地の売買について、数回に分けて広告をする場合は、広告の都度取引態様の別を明示しなければならない。 

【答え】正しい

【解説】
取引態様の明示は、宅建業者が、（１）広告をする時および（２）注文を受けた時に行う必要があります。数回に分けて広告をする場合は、（１）の通り、広告の都度、取引態様の別を明示しなければなりません。 例えば、２回に分けて広告する場合、２回とも取引態様の別を明示しなければなりません。よって、本肢は正しいです。

選択肢エ 宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、当該工事に必要な都市計画法に基づく開発許可、建築基準法に基づく建築確認その他法令に基づく許可等の申請をした後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物の売買その他の業務に関する広告をしてはならない。 

【答え】誤り

【解説】
広告を開始することができる時期は、宅地の場合、開発許可等を受けた後、建物の場合、建築確認を受けた後です。それ以前に広告することはできません。本肢は「申請をした後でなければ・・・広告してはならない」が誤りです。正しくは、「開発許可や建築確認を受けたあとでなければ・・・広告してはならない」です。申請をしただけでは、まだ許可や確認を受けていません。そのため、この時点では、広告はできません。よって、本肢は誤りです。
本肢は、関連ポイントがあるので、個別指導では、関連ポイント勉強法を使って解説します！無料講座でも関連ポイント勉強法の一部を解説しているので参考にしてみてください！

まとめ 宅建業法における広告に関する問題は、宅建業法32条、33条、34条を確認しておけば解ける問題が多いので、一度確認しておきましょう！