選択肢ア 宅地建物取引業者は、自己の所有に属しない宅地又は建物についての自ら売主となる売買契約を締結してはならないが、当該売買契約の予約を行うことはできる。（取引の相手方は宅地建物取引業者ではないものとする） 

【答え】誤り

【解説】
宅建業者が自ら売主で、買主が宅建業者でない場合、８種制限（自己の所有に属しない宅地建物の売買契約締結の制限）が適用されます。そのため、売主宅建業者は、自己の所有に属しない宅地又は建物の売買契約を締結することはできません。売買予約もできないので、本問は誤りです。「自己の所有に属しない宅地建物の売買契約締結の制限」は、内容が細かく、他の部分と関連しているので、関連付勉強法を使って勉強をしていきましょう！個別指導では、関連付けて解説します！無料講座も一部、関連付勉強法を使っているので、参考にしてみてください！

選択肢イ 宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又は建物の売買契約において、その目的物の種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合におけるその不適合を担保すべき責任に関し、取引の相手方が同意した場合に限り、当該担保責任の通知期間を当該宅地又は建物の引渡しの日から１年とする特約を有効に定めることができる。（取引の相手方は宅地建物取引業者ではないものとする） 

【答え】誤り

【解説】
本問は、売主が宅建業者、買主が非宅建業者なので８種制限（担保責任についての特約の制限）が適用されます。 そして、担保責任に関する特約を定める場合、原則、民法と比べて買主に不利な特約を締結することができません。 ただし、例外として、通知期間を引渡しから２年以上とすることは許されます。 そして、民法では、担保責任（契約不適合責任）を追及する場合、１年以内に、売主に対して契約不適合の旨を「通知」しなければならないと規定しています。本肢は「通知期間を当該宅地又は建物の引渡しの日から１年とする特約」となっているので誤りです。 上記例外の通り、「引渡し日から２年とする特約」であれば、正しい記述となります。担保責任の特約制限も理解できていない人が多いので、個別指導で、理解すべき部分を解説します！

選択肢ウ 宅地建物取引業者は、いかなる理由があっても、その業務上取り扱ったことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならない。（取引の相手方は宅地建物取引業者ではないものとする） 

【答え】誤り

【解説】
宅建業者は、業務上取り扱ったことについて知り得た秘密を他に漏らすことは、原則、禁止です（守秘義務）。 例外として、正当な理由があれば、秘密を漏らしても違反にはなりません。 「正答な理由」とは、例えば、（１）裁判の証人として秘密を開示する場合、（２）依頼者本人の承諾があった場合です。よって、本肢は「いかなる理由があっても」という部分が誤りです。

選択肢エ 宅地建物取引業者は、宅地建物取引業に係る契約の締結の勧誘をするに際し、その相手方に対し、利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断を提供する行為をしてはならない。（取引の相手方は宅地建物取引業者ではないものとする） 

【答え】正しい

【解説】
宅建業者は、宅建業に係る契約の締結の勧誘をするに際し、相手方に対し、利益を生ずることが確実であると誤解させるような断定的判断を提供する行為を禁止されています。 よって、本肢は正しいです。

まとめ 本問は、選択肢１と２が合否の分かれ目になります！８種制限の内容で、どちらも、理解していないとひっかかる分野です。実際、今回の２つの選択肢は簡単ですが、応用問題にもしやすいので、必ず解けるようにしておきましょう！