選択肢ア ＡがＢとの間でＢ所有建物の清掃に関する準委任契約を締結していた場合、Ａの相続人は、Ｂとの間で特段の合意をしなくても、当該準委任契約に基づく清掃業務を行う義務を負う。 

【答え】誤り

【解説】
準委任契約は、法律行為ではない事務を委託する契約で、ルールとしては委任契約のルールが適用されます（民法656条）。 そのため、委任契約のルールを考えて答えを導きます。委任契約は、委任者または受任者の死亡により終了するため、Ａが死亡したら、Ｂとの間の準委任契約も当然に終了します（民法653条）。したがって、別段の合意がない限り、清掃業務を行う義務は、Aの相続人に相続することはありません。よって、「準委任契約に基づく清掃業務を行う義務を負う」という記述は誤りです。法律行為ではない事務とはどんな事務かについては、理解学習勉強法を使って学習する必要があります。そのため、個別指導で解説します！無料講座でも理解学習勉強法の一部を解説しているので参考にしてみてください！

選択肢イ ＡがＡ所有の建物について賃借人Ｃとの間で賃貸借契約を締結している期間中にＡが死亡した場合、Ａの相続人は、Ｃに賃貸借契約を継続するか否かを相当の期間を定めて催告し、期間内に返答がなければ賃貸借契約をＡの死亡を理由に解除することができる。 

【答え】誤り

【解説】
賃貸借契約の当事者（賃貸人や賃借人）が死亡したとしても、当然には賃貸借契約は終了せず、その権利義務は相続人に承継されます（民法896条）。よって、「Ａの相続人は、Ｃに賃貸借契約を継続するか否かを相当の期間を定めて催告し、期間内に返答がなければ賃貸借契約をＡの死亡を理由に解除することができる」は誤りです。このようなルールはありません。宅建試験では、本肢のような法律の条文に規定されていない内容を、あたかも条文に記載されているかのように問題を作ってきます。正しいように思えてしまうのですが、これも解き方・ノウハウがあります。そのため、個別指導では、その点も含めて解説します！

選択肢ウ ＡがＡ所有の土地について買主Ｄとの間で売買契約を締結し、当該土地の引渡しと残代金決済の前にＡが死亡した場合、当該売買契約は原始的に履行が不能となって無効となる。 

【答え】誤り

【解説】
土地の売主Ａ、買主ＤとしたＡＤ間の売買契約を締結すると、売主Ａは引渡債務を負います。 その後、売主Ａが、引渡し前に死亡した場合、引渡債務は相続人に相続されます。したがって、「売買契約は原始的に履行が不能となって無効となる。」は誤りです。履行不能にはならないですし、無効でもありません。契約は有効です。これは基本的な考え方を頭に入れておくと、解きやすくなります。そのため、個別指導では、その点も含めて解説します！

選択肢エ ＡがＥ所有の建物について貸主Ｅとの間で使用貸借契約を締結していた場合、Ａの相続人は、Ｅとの間で特段の合意をしなくても、当該使用貸借契約の借主の地位を相続して当該建物を使用することができる。 

【答え】誤り

【解説】
使用貸借契約は、借主の死亡によって終了します（民法597条3項）。したがって、Aの相続人は、借主の地位を相続しません。よって、「Ａの相続人は、・・・借主の地位を相続して当該建物を使用することができる」は誤りです。正しくは「「Ａの相続人は、借主の地位を相続せず、当該建物を使用することができない」です。 使用貸借については、関連ポイント勉強法、対比勉強法を使って勉強をすると効率的に重要ポイントを暗記できます。個別のポイントを一つ一つ丸暗記する勉強法は避けましょう！非効率です。

まとめ 本問は理解すべき部分が多い内容となっています。単に解説を丸暗記する勉強法だと、何年勉強しても宅建試験に合格できません。勉強法が重要です。各問題について適切な勉強を用いて勉強をしていくことで効率的にポイントが記憶され、さらに頭の中で、知識がつながってきます！勉強法を意識しながら宅建の学習を続けていきましょう！