選択肢１ 第二種住居地域内において、工場に併設した倉庫であれば倉庫業を営む倉庫の用途に供してもよい。

【答え】誤り

【解説】
倉庫業を営む倉庫は、準住居地域・近隣商業地域・商業地域・準工業地域・工業地域・工業専用地域で建築可能です。言い換えると、低層住居専用地域・田園住居地域・中高層専用地域・住居地域では倉庫業を営む倉庫を建築することはできません（建築不可）。「倉庫業を営む倉庫」とは、物流業者の大きな倉庫です。「海沿いの埋立地」や「高速道路のインターチェンジ」付近にあります。このようにイメージできれば、商業系、工業系では、建築できるとイメージできます。逆に、住宅街では、あまり見かけないと思います。注意が必要なのは、準住居地域も倉庫業を営む倉庫を建てられる点です。この点は、試験にも出題されそうな部分なので、覚えておきましょう。今回、少し詳しく解説しましたが、無料講座でも、これくらいの解説しているので、ぜひ、ご活用ください！

選択肢２ 法が施行された時点で現に建築物が並んでいる幅員４ｍ未満の道路は、特定行政庁の指定がなくとも法上の道路となる。

【答え】誤り

【解説】
「法上の道路」とは、「建築基準法で定義づけされている道路」という意味で、「建築基準法上の道路」といいます。そして、幅員４ｍ未満の道は、特定行政庁が指定したものに限りに、建築基準法上の道路となります。「道路法上の道路」と「建築基準法上の道路」では、定義が異なるので、注意が必要です。ちなみに、建物を建築するためには「建築基準法上の道路」に２ｍ以上接している必要があります。

選択肢３ 容積率の制限は、都市計画において定められた数値によるが、建築物の前面道路（前面道路が二以上あるときは、その幅員の最大のもの。）の幅員が12ｍ未満である場合には、当該前面道路の幅員のメートルの数値に法第52条第２項各号に定められた数値を乗じたもの以下でなければならない。

【答え】正しい

【解説】
容積率には、都市計画法で定めた容積率（都市計画容積率）と前面道路により計算される前面道路容積率の２つがあります。前面道路容積率を考える必要があるのは、前面道路が12ｍ未満の場合だけです。前面道路が12ｍ以上の場合は、都市計画容積率のみ考えればよいです。
そして、本問は「幅員が12ｍ未満である場合」と記述されているので、前面道路容積率を考える必要があります。前面道路容積率の計算方法については、「当該前面道路の幅員のメートルの数値」に「法第52条第２項各号に定められた数値（住居系の用途地域の場合は10分の4または商業系・工業系の用途地域の場合は10分の6）を乗じたもの（掛け算をしたもの）」が前面道路容積率となります。

選択肢４ 建ぺい率の限度が10分の８とされている地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物については、建ぺい率の限度が10分の９に緩和される。

【答え】誤り

【解説】
建ぺい率の限度が10分の8とされている地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物等については、建ぺい率の制限はありません。つまり、建蔽率は、10分の10ということです。＋10分の1して、10分の9に緩和されるわけではないので注意しましょう！

※「耐火建築物等」とは、「耐火建築物」又は「延焼防止性能について、耐火建築物と同等の安全性を確保できるもの」を言います。

まとめ 建築基準法の建ぺい率と容積率は、苦手な人も多い部分です。しかし、建ぺい率や容積率がどういったものかを理解すれば、それほど難しくありません。計算が苦手な方は計算問題だけ飛ばして、それ以外の問題が出題されたら解けるように仕上げましょう。