【答え】該当する

【解説】

問題文の状況は上図の通りです。

1. 虚偽表示でＡがＢに甲土地の所有権を移転
2. Ｂ名義となった甲土地をＣが差し押さえる

判例によると、虚偽表示の目的物を差し押さえた債権者は、民法93条2項の第三者に該当するとしています。したがって、本肢の虚偽表示の目的物である甲土地の差押権者Cは、第三者に該当します。よって、本肢は正しいです。本肢を含めて本問はすべて理解すべき内容です。理解すべきことは第三者に該当するか否かの判断基準です。これは、個別指導で解説します！理解学習の一部は、無料講座でも解説しているので、お気軽にご参加ください！

【答え】該当する

【解説】
問題文の状況は上図の通りです。

1. ＢがＡ所有の甲土地の抵当権者となる（ただし、当該抵当権設定は通謀虚偽表示）
2. Ｃは、Ｂの債権者である
3. ＣがＢの抵当権に抵当権を設定し、転抵当権者となる。（抵当権に抵当権を設定することを転抵当という）

判例によると、Ｂを抵当権者とする仮装した抵当権設定登記がされたのち、善意のＣが転抵当権者として、登記された場合、善意のＣは、民法93条2項の虚偽表示における第三者として保護されるとしています。よって、本肢の転抵当権者Ｃは、第三者に該当します。

【答え】該当しない

【解説】

本肢の状況は上図の通りです。

1. 虚偽表示でＡがＢに甲土地の所有権を移転
2. ＣはＢにお金を貸し付けた（Ｃは、抵当権設定や差押えをしていない単なる債権者）

Ｃは、ＡＢ間の虚偽表示の目的物である甲土地について、何ら法律上の利害関係を持っていません。そのため、単なる債権者Ｃは、民法93条2項の虚偽表示における第三者に該当しません。

【答え】該当する

【解説】

本肢の状況は上図の通りです。

1. ＡはＢにお金を貸したことにする（通謀虚偽表示に当たる）（Ａの有する債権を仮装債権という）
2. Ａが有する仮装債権をＣに譲渡する（Ｃは、仮装債権の譲受人）

Ｃが有する仮装債権は虚偽表示の目的物です。民法94条2項における第三者とは、虚偽の意思表示の当事者またはその一般承継人以外の者で、虚偽表示の目的につき法律上利害関係を有するに至った者をいいます。これに照らして考えると、本肢の譲受人Ｃは、虚偽表示の当事者（Ａ・Ｂ）以外の者で、かつ、虚偽表示の目的である仮装債権について、利害関係を持った者といえるので、第三者に該当します。実際、判例でも、虚偽表示による契約から生じた仮装債権の譲受人は第三者に該当するとしています。