選択肢１ 未成年者が代理人となって締結した契約の効果は、当該行為を行うにつき当該未成年者の法定代理人による同意がなければ、有効に本人に帰属しない。

【答え】誤り

【解説】
代理人として、制限行為能力者を選任することは有効です。そして、制限行為能力者（未成年者）が代理人となって締結した契約も有効であり、効果も本人に帰属します。よって、誤りです。例えば、Ａが未成年者Ｂを代理人として選任し、未成年者Ｂが、代理権の行使としてＡ所有の土地の売買契約を締結した場合、当該契約は有効なので、Ａは土地を買主に引き渡す義務が生じます。未成年者Ｂの法定代理人（親）の同意は不要です。
この問題は理解しないと本試験のひっかけ問題に引っかかります。理解すべき部分は個別指導で解説します！無料講座では一部理解すべき部分を解説しているので、ぜひ参考にしてみてください！

選択肢２ 法人について即時取得の成否が問題となる場合、当該法人の代表機関が代理人によって取引を行ったのであれば、即時取得の要件である善意・無過失の有無は、当該代理人を基準にして判断される。

【答え】正しい

【解説】
本肢の通り、即時取得するための要件として、占有者が善意無過失という要件があります。そして、判例では、原則、代表者（法人の代表機関）が善意無過失であるかを判断するが、代理人が取引行為をした場合、その代理人が善意無過失かどうかで判断するとしています。したがって、本問は正しいです。この問題も背景が分からないと理解できない部分なので、背景については、個別指導で解説します！即時取得も、出題され始めているので、頭に入れていきましょう！

選択肢３ 不動産の売買契約に関して、同一人物が売主及び買主の双方の代理人となった場合であっても、売主及び買主の双方があらかじめ承諾をしているときには、当該売買契約の効果は両当事者に有効に帰属する。

【答え】正しい

【解説】
本肢のように、売主からも買主からも代理権を受けることを双方代理と言います。つまり、代理人は、売主代理人でもあり、買主代理人でもあるということです。この双方代理によって行った行為は、原則、本人に効果は帰属しません。例外として、当事者（売主および買主）の承諾があるときは有効となります。よって、本肢は「売主及び買主の双方があらかじめ承諾をしているとき」なので、売買契約の効果は両当事者に有効に帰属します。したがって、本肢は正しいです。

選択肢４ 法定代理人は、やむを得ない事由がなくとも、復代理人を選任することができる。

【答え】正しい

【解説】
法定代理人は、自己の責任で復代理人を選任することができます。つまり、法定代理人は、やむを得ない事由がなくとも、いつでも復代理人を選任することができます。よって、本肢は正しいです。
そして、対比してあわせて覚えていただきたいのは、任意代理人の場合です。任意代理人は、本人の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときに限り、復代理人を選任することができます。

まとめ 本問は代理についての問題です。選択肢２については、難しく感じたかもしれませんが、この選択肢が解けなかったとしても消去法で、解けるはずです。その他の選択肢は簡単な内容なので、絶対解けるようにしましょう！