選択肢１ 令和６年１月１日において所有期間が10年以下の居住用財産については、居住用財産の譲渡所得の3,000万円特別控除（租税特別措置法第35条第１項）を適用することができない。

【答え】誤り

【解説】
居住用財産の譲渡所得の3,000万円特別控除は、所有期間に関係なく適用できます。よって、誤りです。居住用財産の譲渡所得の3,000万円特別控除は、所有期間は要件に含まれていないことを頭に入れておきましょう！

選択肢２ 令和６年１月１日において所有期間が10年を超える居住用財産について、収用交換等の場合の譲渡所得等の5,000万円特別控除（租税特別措置法第 33条の４第１項）の適用を受ける場合であっても、特別控除後の譲渡益について、居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例（同法第31条の３第１項）を適用することができる。

【答え】正しい

【解説】
「収用交換等の場合の譲渡所得等の5,000万円特別控除」と「居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例」は併用できます。よって、本肢は正しいです。ちなみに、「居住用財産を譲渡した場合の軽減税率軽減税率」については、 売った年の1月1日において売った家屋や敷地の所有期間がともに10年を超えていることが要件なので、これも併せて覚えておきましょう。本問は、所有期間が10年を超えるとなっているので、この要件は満たしているものとして考えます。

選択肢３ 令和６年１月１日において所有期間が10年を超える居住用財産について、その譲渡した時にその居住用財産を自己の居住の用に供していなければ、居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例を適用することができない。

【答え】誤り

【解説】
「居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例」の要件の一つとして、現に居住しているものだけでなく、居住の用に供されなくなった日から同日以後３年を経過する日の属する年の12月31日までの間に譲渡されるものという要件があります。つまり、売る時に自己の居住の用に供していなくても、居住の用に供されなくなった日から同日以後３年を経過する日の属する年の12月31日までの間であれば適用を受けられます。よって、本肢は誤りです。

選択肢４ 令和６年１月１日において所有期間が10年を超える居住用財産について、その者と生計を一にしていない孫に譲渡した場合には、居住用財産の譲渡所得の3,000万円特別控除を適用することができる。

【答え】誤り

【解説】
居住用財産の譲渡所得の3,000万円特別控除は、譲受人が、配偶者や直系血族（親や子、孫など）、生計を一にする親族、内縁関係等でないことが適用要件とされています。
したがって、本肢の場合、譲受人は孫なので、3,000万円特別控除は受けれられません。

まとめ 本問は所得税に関する出題です。内容的には過去問でもよく出題される部分なので得点していただきたいですが、所得税は、覚えるべき部分は非常に多く、また、内容も難しいです。そのため、最低限、本肢で出題されているような適用要件や併用の可否に関する問題は解けるようにしましょう！