選択肢１ 宅建業者Ａ社がＢと専任媒介契約を締結した場合、当該土地付建物の売買契約が成立したときは、Ａ社は、遅滞なく、登録番号、取引価格及び売買契約の成立した年月日を指定流通機構に通知しなければならない。

【答え】正しい

【解説】
指定流通機構の登録した宅地又は建物について、売買又は交換の契約が成立したとき、宅地建物取引業者は、遅滞なく、登録番号、取引価格、契約成立年月日を指定流通機構に通知しなければなりません。この指定流通機構への通知義務のルールは、専任媒介契約でも専属専任媒介契約でも適用されるルールです。そのため、本肢は「専任媒介契約」なので、本肢のように指定流通機構に通知しなければなりません。よって、正しいです。 関連ポイントとしては、専任媒介契約または専属専任媒介契約を締結した場合、対象物件について、指定流通機構に登録が義務付けられています。一方、一般媒介契約の場合は、指定流通機構への登録は義務付けられておらず任意です。ただし、登録するか否かは媒介契約書の記載事項となっているので、登録しない場合、「登録しない」と記載しなければなりません。

選択肢２ 宅建業者Ａ社がＢと専属専任媒介契約を締結した場合、Ａ社は、Ｂに当該媒介業務の処理状況の報告を電子メールで行うことはできない。

【答え】誤り

【解説】
媒介業者が依頼人に対して行う業務の処理報告は、書面である必要はなく、電子メールでも口頭でも構いません。これは、一般媒介契約でも専任媒介契約でも専属専任媒介契約でも同じです。ちなみに、一般媒介は業務処理の報告義務がありません（任意）。また、専任媒介契約と専属専任媒介契約では、業務処理の報告義務があり、専任媒介契約の場合、２週間に１回以上、専属専任媒介契約の場合、１週間に１回以上報告する必要があります。

選択肢３ 宅建業者Ａ社が宅地建物取引業者Ｃ社から当該土地付建物の購入の媒介を依頼され、Ｃ社との間で一般媒介契約（専任媒介契約でない媒介契約）を締結した場合、Ａ社は、Ｃ社に法第34条の２の規定に基づく書面を交付しなければならない。

【答え】正しい

【解説】
宅建業者間で媒介契約を締結する場合であっても、媒介業者は、依頼者に対して、媒介契約書（34条書面）の交付を必ずしなければいけません（義務）。これは、一般媒介契約でも専任媒介契約でも専属専任媒介契約でも同じです。

選択肢４ 宅建業者Ａ社がＢと一般媒介契約（専任媒介契約でない媒介契約）を締結した場合、Ａ社がＢに対し当該土地付建物の価額又は評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない。

【答え】正しい

【解説】
媒介業者が、依頼者に対して、物件の価額又は評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければなりません。これは、一般媒介契約でも専任媒介契約でも専属専任媒介契約でも同じです。注意すべき点は、媒介業者が受領する報酬について意見を述べるときは、根拠は不要です。

まとめ 本問は媒介契約に関する出題です。媒介契約には、「一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約」の３つがありますが、違いをしっかり整理しておくことが重要です！整理できれば得点源になるので、必ず解けるようにしておきましょう！