選択肢１ ゴルフ場経営を目的とする土地賃貸借契約については、対象となる全ての土地について地代等の増減額請求に関する借地借家法第11条の規定が適用される。

【答え】誤り

【解説】
借地権とは、建物所有を目的とする土地の賃貸借です。そのため、ゴルフ場経営のため（建物所有目的ではないため）の土地の賃貸借契約は借地権ではありません。そのため、借地借家法の適用はありません。よって、本肢は「借地借家法第11条の規定が適用される」という記述は誤りです。

選択肢２ 借地権の存続期間が満了する際、借地権者の契約の更新請求に対し、借地権設定者が遅滞なく異議を述べた場合には、借地契約は当然に終了する。

【答え】誤り

【解説】
借地権の存続期間が満了する際、借地権者の契約の更新請求に対し、借地権設定者が遅滞なく異議を述べたとしても、借地権設定者に正当事由がなければ、借地契約は終了せず、更新されます。よって、本肢は「当然に終了する」という記述が誤りです。

選択肢３ 二筆以上ある土地の借地権者が、そのうちの一筆の土地上に登記ある建物を所有し、登記ある建物がない他方の土地は庭として使用するために賃借しているにすぎない場合、登記ある建物がない土地には、借地借家法第10条第１項による対抗力は及ばない。

【答え】正しい

【解説】
借地権の対抗要件は、借地権の登記または建物の登記です。そして、本肢のように、土地が２つ（二筆）あり、一つの土地（一筆）にのみ建物が建っている場合、他方の土地には、建物が建っていないので、建物の登記による対抗はできません。そのため、登記ある建物がない土地には、借地借家法第10条第１項による対抗力は及ばないので正しい記述です。庭になっている土地について対抗力を備えるためには、土地の賃借権についての登記をすればよいです。

選択肢４ 借地権の存続期間が満了する前に建物が滅失し、借地権者が残存期間を超えて存続すべき建物を建築した場合、借地権設定者が異議を述べない限り、借地権は建物が築造された日から当然に20年間存続する。

【答え】誤り

【解説】
借地権の存続期間満了前に建物が滅失した場合、借地権設定者が承諾すれば、借地権は築造された日または承諾の日のいずれか早い方から20年存続（延長）することになります。よって、本肢は「築造された日から当然に20年間存続」という記述が誤りです。本肢の「築造された日から」を「築造された日または承諾の日のいずれか早い方から」にかえれば正しい記述です。

まとめ 本問は借地権に関する基本問題です。すべて解けるようにしておきましょう！借地権は毎年１問出題されるので、基本的なルールは頭に入れておきましょう！