選択肢１ Ａは、その所有する甲土地を譲渡する意思がないのに、Ｂと通謀して、Ａを売主、Ｂを買主とする甲土地の仮装の売買契約を締結した。
善意のＣがＢから甲土地を買い受けた場合、Ｃがいまだ登記を備えていなくても、ＡはＡＢ間の売買契約の無効をＣに主張することができない。 

【答え】正しい

【解説】

通謀虚偽表示（ウソの契約）を行うと、当事者間（ＡＢ間）の契約は無効です。しかし、その後、さらにＢがＣに甲土地を売却しています。この場合、Ｃは、虚偽表示における第三者に該当します。この場合、第三者Ｃが善意であれば（つまり、Ｃが虚偽表示の事実を知らなければ）、第三者Ｃは保護され、Ａは、第三者ＣにＡＢ間の売買契約の無効を主張できません。これは、第三者Ｃが未登記であっても結論は同じです。したがって、本肢は正しいです。本肢は関連ポイントがあります。ひっかけ問題でも出題されやすい部分なので、しっかり関連ポイントを対比して頭に入れておきましょう！関連ポイントについては、個別指導で解説します！無料講座でも、関連ポイントの一部を解説しているので、ぜひ、ご利用ください！

選択肢２ Ａは、その所有する甲土地を譲渡する意思がないのに、Ｂと通謀して、Ａを売主、Ｂを買主とする甲土地の仮装の売買契約を締結した。善意のＣが、Ｂとの間で、Ｂが甲土地上に建てた乙建物の賃貸借契約（貸主Ｂ、借主Ｃ）を締結した場合、ＡはＡＢ間の売買契約の無効をＣに主張することができない。 

【答え】誤り

【解説】
本肢は、ＡＢ間で「甲土地」に関して仮装譲渡（通謀虚偽表示）がありました。その後、買主Ｂは、甲土地上上に乙建物を建築し、「乙建物」をＣに賃貸しています。この場合、乙建物の賃借人Ｃは、通謀虚偽表示の第三者には該当しません。そのため、原則通り、Ａは、ＡＢ間の売買契約の無効をＣに主張することができます。言い換えると、Ａは、甲土地を取り戻すことができるということです。よって、本肢は誤りです。本肢は、理解すべき内容なので、理解すべき内容は、個別指導で解説します！無料講座でも、理解学習の一部を解説しているので、ぜひ、ご利用ください！

選択肢３ Ａは、その所有する甲土地を譲渡する意思がないのに、Ｂと通謀して、Ａを売主、Ｂを買主とする甲土地の仮装の売買契約を締結した。Ｂの債権者である善意のＣが、甲土地を差し押さえた場合、ＡはＡＢ間の売買契約の無効をＣに主張することができない。 

【答え】正しい

【解説】

仮装の売買契約とは、通謀虚偽表示を指します。つまり、ＡＢ間の売買契約は仮装譲渡であり、通謀虚偽表示（虚偽表示）といえます。そして、甲土地について、仮装譲渡があり、Ｃが甲土地を差し押さえた場合、Ｃは虚偽表示における第三者といえます。そのため、Ｃが善意であれば、第三者Ｃは保護され、ＡはＡＢ間の売買契約の無効をＣに主張することができません。Ｃが所有権を主張できます。よって、本肢は正しいです。

選択肢４ Ａは、その所有する甲土地を譲渡する意思がないのに、Ｂと通謀して、Ａを売主、Ｂを買主とする甲土地の仮装の売買契約を締結した。甲土地がＢから悪意のＣへ、Ｃから善意のＤへと譲渡された場合、ＡはＡＢ間の売買契約の無効をＤに主張することができない。 

【答え】正しい

【解説】

まず、口頭地についてＡＢ間で仮装譲渡があり、その後、買主Ｂが甲土地をＣに売却しているので、第三者Ｃは虚偽表示の第三者です。そして、第三者Ｃは悪意なので、Ｃは保護されず、ＡはＡＢ間の売買契約の無効をＣに主張することはできます。一方、転得者Ｄについては、第三者として扱うので、転得者Ｄが善意であれば、Ｄは保護されます。したがって、ＡはＡＢ間の売買契約の無効をＤに主張することができません。よって、本肢は正しいです。本肢は、関連ポイントも一緒に勉強すると効率的な学習ができます。本試験では、関連ポイントが出題される可能性があります。関連ポイントについては、個別指導で解説します！無料講座でも、関連ポイントの一部を解説しているので、ぜひ、ご利用ください！

まとめ 虚偽表示ついては、理解すべき部分が複数あり、内容的にもやや難しいです。実際、本試験で虚偽表示の問題が出ると、解けない方が続出します。基本的な部分だけでなく、理解すべき部分も併せて頭に入れておけば、本試験でも得点できるようになり、他の受験生よりも頭一つ前に出ます！宅建合格するためにもしっかり理解しながら勉強を進めていきましょう！