選択肢１ 土地の賃借人が無断転貸した場合において賃貸人に対する背信行為と認めるに足りない特段の事情があるため賃貸人が無断転貸を理由に賃貸借契約を解除できないときであっても、賃貸借契約を合意解除したときは、賃貸人は転借人に対して賃貸土地の明渡しを請求することができる。 

【答え】誤り

【解説】

賃貸借契約が賃貸人と賃借人の合意により解除された場合、賃貸人は転借人に対抗することができません。したがって、本肢は誤りです。判決文については、解き方・テクニックがあります！この解き方・テくにっくが分かれば判決文を読まなくても、解ける場合もあります。判決文に関する問題が苦手な方は、ぜひ、個別指導で解き方・テクニックを習得しましょう！

選択肢２ 土地の賃貸人が転貸借について承諾を与えた場合には、賃貸人は、無断転貸を理由としては賃貸借契約を解除することはできないが、賃借人と賃貸借契約を合意解除することは可能である。 

【答え】正しい

【解説】
賃借人が転貸する場合、賃貸人の承諾が必要です。本肢は、土地の賃貸人が転貸借について承諾を与えているので、無断転貸にはあたりません。よって、賃貸人は、無断転貸を理由として賃貸借契約を解除することはできません。しかし、転借人がいたとしても、賃貸人と賃借人は合意解除できます。よって、本肢は正しいです。これは理解すべき部分です。非常に重要な考え方を含む問題なので、この点は個別指導で解説します！無料講座でも、考え方の一部を解説しているので、ぜひ、ご利用ください！

選択肢３ 土地の賃借人が無断転貸した場合、賃貸人は、賃貸借契約を民法第612条第２項により解除できる場合とできない場合があり、土地の賃借人が賃料を支払わない場合にも、賃貸人において法定解除権を行使できる場合とできない場合がある。 

【答え】正しい

【解説】
＜賃借人Ｂが無断転貸した場合＞
無断転貸があった場合、賃貸人に対する背信行為と認めるに足りない特段の事情があるときは、賃貸人が賃貸借を解除することはできません。一方、背信行為と認めるに足りる事項（背信行為と認められる事情）があるときは賃貸人は賃貸借契約を解除できます。

＜賃借人Ｂに賃料不払いがあった場合＞
賃借人Ｂが賃貸人Ａに賃料を払わなかった場合、賃貸借契約の基礎たる相互の信頼関係が破壊されているとはいえない特段の事情があるときには、賃貸借契約を解除することはできません。逆に、信頼関係が破壊されているといえるときは賃貸人は解除できます。 したがって、どちらの場合も解除できる場合とできないがあるので、正しいです。 この点は整理する必要があるので、詳細は個別指導で解説します！

選択肢４ 土地の賃借人が無断転貸した場合、転借人は、賃貸人と賃借人との間で賃貸借契約が合意解除されたとしても、賃貸人からの賃貸土地の明渡し請求を拒絶することができる場合がある。 

【答え】正しい

【解説】
選択肢１の通り、賃貸借契約が、賃貸人と賃借人の合意により解除された場合、賃貸人は転借人に対抗することができません。したがって、本問の「転借人は、賃貸人からの賃貸土地の明渡し請求を拒絶することができる場合がある。」という記述は正しいです。判決文の内容そのままですが、理解できない方は、個別指導で解説します！

まとめ 本肢は、転貸借に関する基本的な問題なので、基本ポイントを押さえた上で、判決文も理解しておきましょう。今後の宅建試験で出題される可能性も高いです。