選択肢１ 宅地建物取引業者が、自ら売主として、宅地及び建物の売買の契約を締結するに際し、手付金について、当初提示した金額を減額することにより、買主に対し売買契約の締結を誘引し、その契約を締結させることは、法に違反しない。 

【答え】正しい

【解説】
手付について禁止されている行為は、下記を許す行為（手付金について信用の供与）です。

1. 手付の貸付
2. 手付の後日払い
3. 手付の分割払い

これは、信用供与行為として禁止されています。信用供与とは、信用させて契約を誘い込むこむ行為です。一方、手付金の減額については、禁止されている信用供与行為には含まれません。よって、本肢は、宅建業法違反ではありません。

選択肢２ 宅地建物取引業者が、アンケート調査をすることを装って電話をし、その目的がマンションの売買の勧誘であることを告げずに勧誘をする行為は、法に違反する。 

【答え】正しい

【解説】
宅建業者が勧誘をする場合、勧誘前に、下記内容を相手方に告げなければなりません。これらを告げずに、勧誘を行うことは禁止されています。

1. 宅地建物取引業者の商号又は名称
2. 勧誘を行う者の氏名
3. 勧誘の目的

本肢は、勧誘の目的を告げずに勧誘をしているので、宅建業法違反です。  

選択肢３ 宅地建物取引業者が、宅地及び建物の売買の媒介を行うに際し、媒介報酬について、買主の要望を受けて分割受領に応じることにより、契約の締結を誘引する行為は、法に違反する。 

【答え】誤り

【解説】
報酬については、分割払いを許しても宅建業法違反にはなりません。よって、本肢は誤りです。報酬について違反となる行為は、国土交通省で定める報酬額の上限を超えて請求したり及び受領したりする行為です。

選択肢４ 宅地建物取引業者が、手付金について信用の供与をすることにより、宅地及び建物の売買契約の締結を誘引する行為を行った場合、監督処分の対象となるほか、罰則の適用を受けることがある。 

【答え】正しい

【解説】
手付金について信用の供与に違反した場合、6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金に処されます。監督処分（指示処分・業務停止処分・免許取消処分）の対象となります。

まとめ 手付と報酬については、ルールが異なるので、分けて頭に入れておくのが良いでしょう！