選択肢１ Ａは、Ｂとの間で、Ａが所有する建物を代金2,000万円で売却する売買契約（「本件契約）を締結した。
Ａ及びＢがともに宅地建物取引業者である場合において、Ａは、本件契約の成立後、法第37条の規定により交付すべき書面を作成し、記名は宅地建物取引士ではない者が行い、これをＢに交付した。 

【答え】違反する

【解説】
３７条書面には、必ず、宅建士の記名が必要です。 宅建士でない者が記名するだけでは宅建業法違反になります。個別指導では、注意点やヒッカケポイント、関連ポイントもまとめて解説します！

選択肢２ Ａは、Ｂとの間で、Ａが所有する建物を代金2,000万円で売却する売買契約（「本件契約）を締結した。
Ａ及びＢがともに宅地建物取引業者である場合において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除があったときの損害賠償の額を600万円とする特約を定めた。 

【答え】違反しない

【解説】
本肢は、８種制限の中の損害賠償額の予定等の制限です。 ８種制限は、宅建業者間では適用されません。したがって、損害賠償の予定額について、制限はなく、損害賠償額の金額をいくらで設定しても原則、有効で、宅建業法違反にはなりません。 本問は関連ポイントも一緒に学べると効率的なので、個別指導では、関連ポイント勉強法を使ってお伝えしています。無料講座でも関連ポイント勉強法の一部を解説しているので参考にしてみてください！

選択肢３ Ａは、Ｂとの間で、Ａが所有する建物を代金2,000万円で売却する売買契約（「本件契約）を締結した。
Ａは宅地建物取引業者であるが、Ｂは宅地建物取引業者ではない場合において、Ａは、本件契約の締結に際して、500万円の手付を受領した。 

【答え】違反する

【解説】
本肢は、売主が宅建業者で、買主が宅建業者でない場合です。そのため、８種制限（手付金額の制限）が適用されます。手付金額の制限では、代金の２０％を超える額の手付けを受領することは禁止されています。
＜本肢＞
取引の目的物（建物）の代金が２０００万円なので、この２割である４００万円を超える額の手付は受領できません。つまり、５００万円を受領することは宅建業法違反です。 本肢は、対比ポイントがあるので、対比勉強法を使って暗記すると効率的です！そのため、個別指導では対比ポイントも含めて解説します！

選択肢４ Ａは、Ｂとの間で、Ａが所有する建物を代金2,000万円で売却する売買契約（「本件契約）を締結した。
Ａは宅地建物取引業者であるが、Ｂは宅地建物取引業者ではない場合において、本契約の目的物である建物の種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合におけるその不適合を担保すべき責任に関し、買主が的物の引渡しの日から１年以内に通知しなければ担保責任を追及できないものとする旨の特約を定めた。（改正民法に伴い問題文を一部変更） 

【答え】違反する

【解説】
まず、宅建業者Ａが売主、非宅建業者Ｂが買主なので、８種制限（担保責任の特約制限）の適用があります。 そして、担保責任の特約制限では、原則、宅建業者は、自ら売主となる売買契約において、民法の契約不適合責任の規定よりも買主に不利な特約を設定することは禁止されています。  ただし、例外として、買主が不適合に関する通知期間を、物件を引渡した日から２年以上とする特約は有効です。 つまり、買主の通知期間は、「買主が不適合を発見した時から１年以上」または「引渡してから２年以上」のどちらか一方に該当すれば有効です。
＜本肢＞
本肢は「引渡しから１年間」となっています。これは、「引渡してから２年」より短いので、買主にとって不利な特約です。 したがって、宅建業法違反です。本肢は、理解すべき内容なので、個別指導では、理解学習勉強法を使って解説します！無料講座でも理解学習勉強法の一部を解説しているので参考にしてみてください！

まとめ 本問は８種制限の基本問題なので、全ての選択肢について解けるようにする必要がありますが、選択肢4は、民法と関連するので、苦手としている人が多いです。また、選択肢3は、ヒッカケ問題を作りやすく、対比勉強法を使わずに勉強している方はひっかかります。宅建試験に合格するためにも勉強法には注意しましょう！