選択肢１ 土地付中古住宅（代金500万円。消費税等相当額を含まない。）の売買について、宅建業者Ａが売主Ｂから媒介を依頼され、現地調査等の費用が通常の売買の媒介に比べ５万円（消費税等相当額を含まない。）多く要する場合、その旨をＢに対し説明した上で、ＡがＢから受け取ることができる報酬の上限額は286,000円である。 

【答え】誤り

【解説】

400万円超の物件に関しては、通常の報酬計算のとおり「3％＋6万円」で報酬額の上限を計算します。したがって、宅建業者Ａが売主Ｂから受領できる報酬額の上限は 500万円×3％＋6万円＝21万円。消費税（×1.1）を加えると23万1000円。よって、Ａが売主Ｂから受領できる報酬の上限は、23万1000円です。 よって、本肢は誤りです。現地調査等の費用を考えることができるのは、400万円以下の物件の場合です。

選択肢２ 土地付中古住宅（代金300万円。消費税等相当額を含まない。）の売買について、宅建業者Ａが買主Ｃから媒介を依頼され、現地調査等の費用が通常の売買の媒介に比べ４万円（消費税等相当額を含まない。）多く要する場合、その旨をＣに対し説明した上で、ＡがＣから受け取ることができる報酬の上限額は198,000円である。 

【答え】誤り

【解説】

400万円以下の物件の場合、空家等の特例が適用され、媒介業者は、売主から「通常の報酬額」に「現地調査等に要する費用」を加えた額と、②18万円（消費税を含めると19万8000円）の小さい方が報酬の上限となります。ただ、この空家等の特例は、売主から受領する報酬にのみ適用されます。
＜本肢＞
本肢は、買主から媒介依頼を受けた場合なので、空家等の特例は適用されません。買主Ｃから媒介を依頼された場合、通常の報酬額の上限が適用されます。 したがって、Ａが買主Ｃから受領できる報酬額の上限は 300万円×4％＋2万円＝14万円 これに消費税（×1.1）を行うと15万4000円となります。 したがって、Aが買主Ｃから受領できる報酬の上限は「15万4000円」です。 よって、本肢は誤りです。

選択肢３ 土地（代金350万円。消費税等相当額を含まない。）の売買について、宅建業者Ａが売主Ｄから媒介を依頼され、現地調査等の費用が通常の売買の媒介に比べ２万円（消費税等相当額を含まない。）多く要する場合、その旨をＤに対し説明した上で、ＡがＤから受け取ることができる報酬の上限額は198,000円である。 

【答え】正しい

【解説】

本肢は、400万円以下の物件で、かつ売主から媒介依頼を受けているので、400万円以下の売買物件の報酬の特例（空家等の特例）が適用できます。 そのため、売主Ｄから受領できる報酬の上限額は「現地調査等に要する費用」を含めて18万円となる（消費税をいれると19万8000円が上限）となり、正しいです。 本肢は、理解すべき内容があるので、個別指導では、理解学習勉強法を使って解説します！無料講座でも理解学習勉強法の一部を解説しているので参考にしてみてください！

選択肢４ 中古住宅（１か月分の借賃15万円。消費税等相当額を含まない。）の貸借について、宅建業者Ａが貸主Ｅから媒介を依頼され、現地調査等の費用が通常の貸借の媒介に比べ３万円（消費税等相当額を含まない。）多く要する場合、その旨をＥに対し説明した上で、ＡがＥから受け取ることができる報酬の上限額は198,000円である。 

【答え】誤り

【解説】

本肢は居住用建物の貸借なので、400万円以下の空家等の特例は適用できません。 そのため、居住用建物の貸借の報酬計算を行っていきます。 居住用建物なので、原則、借賃（賃料）の半分である7万5000円に消費税を加えた8万2500円が報酬額の上限です。もし、貸主Ａから承諾を得ているのであれば、賃料の１か月分である15万円（消費税を加えた16万5000円）が報酬額の上限となります。 したがって、本肢は誤りです。

まとめ 報酬計算は、基本ルールを理解できれば解ける問題なので、掛け算ができるのであれば、解けるようにしておきましょう！