選択肢１ 免許を受けていた個人Ａが死亡した場合、その相続人Ｂは、死亡を知った日から30日以内にその旨をＡが免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。

【答え】正しい

【解説】
宅建業の免許を受けていた個人が死亡した場合、相続人は、死亡を知った日から30日以内にその旨を免許権者（国土交通大臣または都道府県知事）に届出なければなりません。よって、本肢は正しいです。この点については、宅建士が死亡した場合もほぼ同じです。違いは届出先です。宅建士が死亡した場合も、相続人は、死亡を知った日から30日以内にその旨を登録を受けた知事に届出なければなりません。注意すべき点は、届出期間の起算点です。死亡の場合、知ってから30日以内です。

選択肢２ Ｃが自己の所有する宅地を駐車場として整備し、賃貸を業として行う場合、当該賃貸の媒介を、免許を受けているＤ社に依頼するとしても、Ｃは免許を受けなければならない。

【答え】誤り

【解説】
自らオーナーとなって不動産を賃貸する（貸す）場合、宅建業の免許は不要です。簡単に言えば、賃貸人は宅建業の免許は不要ということです。これは、不動産投資をしているアパートオーナーやマンションオーナー、地主が駐車場を貸している場合をイメージしてください。宅建の免許を持っていない場合が多いです。この問題を解くだけであれば、上記解説でよいのですが、正確な解き方は、「宅地建物取引業の定義」から答えを導く方法です。この解き方であれば、本問の４選択肢すべて確実に得点できます。ひっかけ問題に引っかからないためにも「宅地建物取引業の定義」から答えを導く方法をマスターしましょう！この点は個別指導で解説します！無料講座でも一部解説していますので、参考にしてみてください！

選択肢３ Ｅが所有するビルを賃借しているＦが、不特定多数の者に反復継続して転貸する場合、Ｅは免許を受ける必要はないが、Ｆは免許を受けなければならない。

【答え】誤り

【解説】
選択肢２と関連するのですが、賃貸人だけでなく、転貸をする場合の転貸人も免許は不要です。本肢の状況は、「賃貸人Ｅ→賃借人Ｆ（転貸人Ｆ）→不特定多数の転借人」という状況です。この場合、賃貸人であるＥは、免許不要ですし、転貸人であるＦも免許不要です。Ｆが、不特定多数の者に反復継続して転貸する場合も結論は同じです。したがって、本肢は、「Ｆは免許を受けなければならない」という部分が誤りです。「ＥもＦも免許を受ける必要はない」とすれば正しい記述になります。

選択肢４ Ｇ社（甲県知事免許）は、Ｈ社（国土交通大臣免許）に吸収合併され、消滅した。この場合、Ｈ社を代表する役員Ｉは、当該合併の日から30日以内にＧ社が消滅したことを国土交通大臣に届け出なければならない。

【答え】誤り

【解説】
宅建業者が吸収合併により消滅した場合、消滅した宅建業者の代表役員は、合併消滅した日から30日以内に免許権者に届出なければなりません。つまり、本肢の場合、「Ｇ社は、Ｈ社に吸収合併され、消滅した」となっているので、消滅した宅建業者はＧ社です。そのため、Ｇ社の代表役員が、免許権者である甲県知事に届出をしなければなりません。本肢は「（合併存続会社）Ｈ社を代表する役員Ｉが国土交通大臣に届出」となっているので誤りです。

まとめ 本問は「宅建業法の免許の要否」および「免許の手続き」に関する出題です。細かい部分でひっかけポイントがありますが、基本的なひっかけパターンばかりです。必ず解けるようにしておきましょう！得点すべき問題です。