選択肢１ 土地区画整理組合の設立の認可の公告があった日後、換地処分の公告がある日までは、施行地区内において、土地区画整理事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更を行おうとする者は、当該土地区画整理組合の許可を受けなければならない。

【答え】誤り

【解説】
土地区画整理組合設立の認可公告があった日後、換地処分の公告がある日までに、土地区画整理事業の施行の障害となるおそれがある「土地の形質の変更・建築物や工作物の新築・改築・増築」を行い、又は「5トンを超える物件の設置若しくは堆積」を行おうとする者は、都道府県知事の許可を受けなければなりません。そして、都道府県知事が許可しようとするときは、施行者の意見を聴かなければなりません。よって、本肢は「土地区画整理組合の許可」という記述が誤りです。正しくは「都道府県知事の許可」です。
そして、もし、許可を受けずに、土地の形質の変更等を行った場合、知事は、「違反行為をした者」および「違反行為をした者から権利を承継した者」に対して、相当の期限を定めて、土地の原状回復、建築物や物件の移転・除却を命ずることができます。

選択肢２ 公共施設の用に供している宅地に対しては、換地計画において、その位置、地積等に特別の考慮を払い、換地を定めることができる。

【答え】正しい

【解説】
一定の宅地に対しては、換地計画において、その位置、地積等に特別の考慮を払い、換地を定めることができます。「一定の宅地」とは、例えば、「公共施設の用に供している宅地」や「鉄道、病院、用語漏示ホームの用に供している宅地」等があります。よって、本肢は、正しいです。

選択肢３ 区画整理会社が施行する土地区画整理事業の換地計画においては、土地区画整理事業の施行の費用に充てるため、一定の土地を換地として定めないで、その土地を保留地として定めることができる。

【答え】正しい

【解説】
保留地とは、土地区画整理事業を行うための事業資金を作るため等の目的のために、換地計画で換地とせずに残しておく土地です。もし事業資金が必要になった時に保留地を売却して、事業資金を調達します。つまり、本肢は、「土地区画整理事業の施行の費用に充てるため」という内容を含めて、正しい記述です。保留地については、関連ポイントも一緒に頭に入れていただきたいので、関連ポイントは個別指導で解説します！関連ポイントの一部は無料講座でも解説しているので、ぜひ、ご参加ください！

選択肢４ 個人施行者は、換地処分を行う前において、換地計画に基づき換地処分を行うため必要がある場合においては、施行地区内の宅地について仮換地を指定することができる。

【答え】正しい

【解説】
施行者は、換地処分を行う前において、換地計画に基づき換地処分を行うため必要がある場合においては、施行地区内の宅地について仮換地を指定することができます。 施行者とは、土地区画整理事業の遂行を指揮監督する者（中心人物）のことで、下記、７つの者が施行者です。

1. 個人（宅地の所有者および借地権者またはこれらの者から同意を得た者）
2. 土地区画整理組合（宅地の所有者および借地権者の７人以上が共同して設立）
3. 土地区画整理会社（地権者と民間事業者が共同で設立する株式会社または有限会社）
4. 地方公共団体（都道府県、市町村）
5. 国土交通大臣
6. 独立行政法人都市再生機構
7. 地方住宅供給公社

まとめ 本問の選択肢2以外は、土地区画整理事業でも基本問題です。選択肢2は、ややマイナーな問題ですが、これが分からなくても、他の選択肢から答えを導けるので得点していただきたい問題です。選択肢4の７種類の施行者はすべて覚える必要がありますし、仮換地や保留地がどのような土地かも理解する必要があります。