選択肢１ 保証人が期間の定めのある建物の賃貸借の賃借人のために保証契約を締結した場合は、賃貸借契約の更新の際に賃貸人から保証意思の確認がなされていなくても、反対の趣旨をうかがわせるような特段の事情がない限り、更新後の賃借人の債務について保証する旨を合意したものと解される。

【答え】正しい

【解説】

判決文をまとめると、下記の通りです。

1. 原則：期間の定めのある建物賃貸借の保証人は、更新後の賃借人の債務についても保証する
2. 例外１：反対の趣旨をうかがわせるような特段の事情がある場合、保証人は保証を負わない
3. 例外２：賃貸人において保証債務の履行を請求することが信義則に反すると認められる場合、保証人は保証を負わない

本肢は1、2の内容から正しいです。

選択肢２ 期間の定めのある建物の賃貸借の賃借人のための保証人が更新後の賃借人の債務についても保証の責任を負う趣旨で合意した場合には、賃借人の未払賃料が１年分に及んだとしても、賃貸人が保証債務の履行を請求することが信義則に反すると認められる事情がなければ、保証人は当該金額の支払義務を負う。

【答え】正しい

【解説】

判決文をまとめると、下記の通りです。

1. 原則：期間の定めのある建物賃貸借の保証人は、更新後の賃借人の債務についても保証する
2. 例外１：反対の趣旨をうかがわせるような特段の事情がある場合、保証人は保証を負わない
3. 例外２：賃貸人において保証債務の履行を請求することが信義則に反すると認められる場合、保証人は保証を負わない

本肢は1、3の内容から正しいです。判決文が理解できない方は、理解の仕方を個別指導で解説します！無料講座でも、理解学習の一部を解説しているので、ぜひ、参考にしてみてください！

選択肢３ 期間の定めのある建物の賃貸借の賃借人のための保証人が更新後の賃借人の債務についても保証の責任を負う場合、更新後の未払賃料について保証人の責任は及ぶものの、更新後に賃借人が賃借している建物を故意又は過失によって損傷させた場合の損害賠償債務には保証人の責任は及ばない。

【答え】誤り

【解説】

判決文をまとめると、下記の通りです。

1. 原則：期間の定めのある建物賃貸借の保証人は、更新後の賃借人の債務についても保証する
2. 例外１：反対の趣旨をうかがわせるような特段の事情がある場合、保証人は保証を負わない
3. 例外２：賃貸人において保証債務の履行を請求することが信義則に反すると認められる場合、保証人は保証を負わない

1より、更新後の賃借人の債務についても、保証人は責任を負います。そして、更新後、賃借人が賃借している建物を故意又は過失によって損傷させた場合の損害賠償債務も、保証人の責任は及びます。そして、本肢は、2、3の例外に当てはまらないので、考えなくてもよいです。

選択肢４ 期間の定めのある建物の賃貸借の賃借人のための保証人が更新後の賃借人の債務につい ても保証の責任を負う旨の合意をしたものと解される場合であって、賃貸人において保証債務の履行を請求することが信義則に反すると認められるときには、保証人は更新後の賃借人の債務について保証の責任を負わない。

【答え】正しい

【解説】

判決文をまとめると、下記の通りです。

1. 原則：期間の定めのある建物賃貸借の保証人は、更新後の賃借人の債務についても保証する
2. 例外１：反対の趣旨をうかがわせるような特段の事情がある場合、保証人は保証を負わない
3. 例外２：賃貸人において保証債務の履行を請求することが信義則に反すると認められる場合、保証人は保証を負わない

本肢は3の内容から正しいです。

まとめ 本問は、判決文を理解できれば、簡単な問題です。判決文に関する問題を解けるようにするためには、判決文をできるだけたくさん読んで慣れることが重要です。判決文は一定の流れで書かれています。この流れが分かると、判決文も理解しやすくなります！