選択肢１ 土地譲渡契約書に課税される印紙税を納付するため当該契約書に印紙をはり付けた場合には、課税文書と印紙の彩紋とにかけて判明に消印しなければならないが、契約当事者の従業者の印章又は署名で消印しても、消印したことにはならない。

【答え】誤り

【解説】
印紙税は、契約書や領収書などの課税文書に印紙をはり付け、消印することで納税したことになります。そして、消印する場合、課税文書と印紙の両方にかかるように、印章（印鑑を押すこと）、署名をしたりしなければなりません。また、印章・署名は、契約書の作成者や代表者に限らず、ほかの従業員や代理人であってもかまいません。よって、本肢は「契約当事者の従業者の印章又は署名で消印しても、消印したことにはならない」という記述が誤りです。契約当事者の従業者の印章又は署名で消印しても納税したことになります。

選択肢２ 土地の売買契約書（記載金額2,000万円）を３通作成し、売主Ａ、買主Ｂ及び媒介した宅地建物取引業者Ｃがそれぞれ１通ずつ保存する場合、Ｃが保存する契約書には、印紙税は課されない。

【答え】誤り

【解説】
土地の売買契約書は、印紙税の課税文書に該当します。そして、同一内容の課税文書を２通以上作成した場合には、その全ての課税文書に印紙税は課税されます。したがって、売買契約の当事者が保存する契約書だけでなく、契約を媒介した宅建業者Ｃが保存する契約書も、印紙税の課税対象となります。よって、本肢は「Ｃが保存する契約書には、印紙税は課されない」が誤りです。正しくは「課税される」です。関連ポイントは、無料講座でも勉強できますので、参考にしてみてください！

選択肢３ 一の契約書に土地の譲渡契約（譲渡金額4,000万円）と建物の建築請負契約（請負金額5,000万円）をそれぞれ区分して記載した場合、印紙税の課税標準となる当該契約書の記載金額は、5,000万円である。

【答え】正しい

【解説】
１つの契約書に、「土地の譲渡契約（売買契約や贈与契約）」「建物の建築請負契約」の２つが記載されている場合、大きい方の金額が、印紙税の課税標準（記載金額）となります。
つまり、本肢の場合、記載金額は5000万円となります。

選択肢４ 「建物の電気工事に係る請負金額は2,200万円（うち消費税額及び地方消費税額が200万円）とする」旨を記載した工事請負契約書について、印紙税の課税標準となる当該契約書の記載金額は、2,200万円である。

【答え】誤り

【解説】
課税文書に、「消費税・地方消費税の金額が区分記載されている場合」や「税込価格及び税抜価格の記載により、消費税額・地方消費税が明らかである場合」には、記載金額に消費税額等は含めません。本肢の工事請負契約書の場合、「2,200万円（うち消費税額及び地方消費税額が200万円）とする」と記述されているので、消費税額及び地方消費税が200万円と明らかです。そのためこの200万円を除いた2,000万円が記載金額となります。

まとめ 印紙税に関する問題は、得点源です。必ず得点しましょう。本問はすべて基本問題です。2年連続で印紙税が出題されることはほとんどないですが、前年に印紙税が出題されていなかった場合、次の宅建試験で印紙税が出題される可能性はあるので、勉強しておきましょう！