選択肢１ 売買契約に基づいて土地の引渡しを受け、平穏に、かつ、公然と当該土地の占有を始めた買主は、当該土地が売主の所有物でなくても、売主が無権利者であることにつき善意で無過失であれば、即時に当該不動産の所有権を取得する。

【答え】誤り

【解説】

本肢は「即時取得」に関する問題です。 即時取得とは、取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意無過失のときは、即時にその動産について行使する権利を取得することです。 そして、占有の対象物が不動産の場合、即時取得は適用されません。したがって、買主はこの土地を即時取得することはできないので、本肢の「、即時に当該不動産の所有権を取得する」という部分が誤りです。

選択肢２ 所有権は、権利を行使することができる時から20年間行使しないときは消滅し、その目的物は国庫に帰属する。

【答え】誤り

【解説】
所有権は消滅時効にはかかりません。つまり、権利行使をしなくても所有権は消滅しないということ。よって、本肢は、全文誤りです。ちなみに、所有権が取得時効によって、他人に取られることはあります。消滅時効と取得時効は異なるルールなので、別々に頭に入れておきましょう！

選択肢３ 買主の売主に対する契約不適合に関する担保責任に基づく損害賠償請求権には消滅時効の規定の適用があり、この消滅時効は、買主が売買の目的物の引渡しを受けた時から進行する。

【答え】正しい

【解説】 買主の売主に対する契約不適合責任（債務不履行）に基づく損害賠償請求権は、目的物の引渡後、10年経過によって消滅時効によって消滅します。 つまり、契約不適合責任に基づく損害賠償請求権の消滅時効期間は、買主が売買の目的物の引渡しを受けた時から進行するということです。

選択肢４ 20年間、平穏に、かつ、公然と他人が所有する土地を占有した者は、占有取得の原因たる事実のいかんにかかわらず、当該土地の所有権を取得する。

【答え】誤り

【解説】
占有取得の原因が、「賃貸借契約」に基づく場合、占有者は、所有の意思がないので20年間、平穏に、かつ、公然と他人が所有する土地を占有しても所有権を取得できません（時効取得できない）。つまり、本肢は「占有取得の原因たる事実のいかんにかかわらず、当該土地の所有権を取得する」という部分が誤りです。具体例を入れながら頭に入れていくと、理解学習ができるので、実力も上げやすいです！

まとめ 本問は、４つの選択肢だけで、勉強する内容が盛りだくさんあります！ 単に過去問を解いているだけの方にはその内容がわからないと思いますが、関連ポイントなど、つなげて色々なことを勉強することで、頭の中が芋づる式に整理されていきます！このような理解学習を実践することで、一つのことを思い出すと、それに伴って別のポイントも思い出すことになります！本試験のときに「あれとこれ、どっちだったっけ？」「勉強したのに思い出せない・・・」というのを防ぐことができます！ あなたも個別指導で勉強したらその分実力が付く勉強法（理解学習）を身につけてください！宅建合格するために、頭のいい悪いは関係ありません！勉強の仕方を知っているか、知らないかの違いだけです！