選択肢１ 新たに事務所を設置する場合、宅建業者Ａは、主たる事務所の最寄りの供託所に供託すべき営業保証金に、宅建業者Ｂは、保証協会に納付すべき弁済業務保証金分担金に、それぞれ金銭又は有価証券をもって充てることができる。 

【答え】誤り

【解説】
①営業保証金を供託している宅建業者Ａは、主たる事務所の最寄りの供託所に供託すべき営業保証金について、金銭又は有価証券で払うことができます。つまり、金銭でも有価証券でも、また両方のいずれによって支払ってもよいです。

②保証協会の社員である宅建業者Ｂは、保証協会に納付すべき弁済業務保証金分担金について、金銭のみで払うことができます。 つまり、分担金は有価証券で払うことはできないので、この点が誤りです。営業保証金と保証協会については、しっかり対比して頭に入れておく必要があるので、この点は個別指導で解説いたします！

選択肢２ 一部の事務所を廃止した場合において、営業保証金又は弁済業務保証金を取り戻すときは、宅建業者Ａ、宅建業者Ｂはそれぞれ還付を請求する権利を有する者に対して６か月以内に申し出るべき旨を官報に公告しなければならない。

【答え】誤り

【解説】
①営業保証金を供託している宅建業者Ａは、一部の事務所を廃止した場合、営業保証金を取り戻すためには、還付請求権者に対して６か月以内に申し出るべき旨を公告する必要があります。

②保証協会は、宅建業者Ｂが一部の事務所を廃止した場合、還付請求権者に対して６か月以内に申し出るべき旨を公告せずに、弁済業務保証金を取り戻すことができます。よって、「宅建業者Ｂ」に関する部分が誤りです。この点は理解すべき部分なので、個別指導で理解部分まで解説いたします。

選択肢３ ＡとＢが、それぞれ主たる事務所の他に３か所の従たる事務所を有している場合、Ａは営業保証金として2,500万円の供託を、Ｂは弁済業務保証金分担金として150万円の納付をしなければならない。

【答え】正しい

【解説】
①営業保証金を供託している宅建業者は、主たる事務所については、1000万円、従たる事務所（支店）については、1支店当たり500万円の営業保証金を供託しなければなりません。したがって、宅建業者Ａは、1000万円＋500万円×3＝2500万円の営業保証金を供託しなければなりません。

②保証協会の社員である宅建業者は、主たる事務所については、60万円、従たる事務所（支店）については、1支店当たり30万円の弁済業務保証金分担金を納付しなければなりません。したがって、宅建業者Ｂは、60万円＋30万円×3＝150万円の弁済業務分担金を納付しなければなりません。よって、①も②もどちらも正しいので、本肢は正しい選択肢です。

選択肢４ 宅地建物取引業に関する取引により生じた債権を有する者は、Ａに関する債権にあってはＡが供託した営業保証金についてその額を上限として弁済を受ける権利を有し、Ｂに関する債権にあってはＢが納付した弁済業務保証金分担金についてその額を上限として弁済を受ける権利を有する。

【答え】誤り

【解説】
①営業保証金を供託している宅建業者Ａと宅建業に関する取引した者は、営業保証金の額を上限として、弁済を受けることができます。この点は正しいです。

②保証協会の社員である宅建業者Ｂと宅建業に関する取引した者は、この宅建業者が営業保証金を供託した場合の営業保証金の額を上限として、弁済を受けることができます。そのため、「弁済業務保証金分担金についてその額を上限として弁済を受ける権利を有する」というのが誤りです。例えば、宅建業者Ｂが本店のみの会社だった場合、分担金は60万円しか納付していないのですが、取引相手は、1000万円まで弁済を受けることができます。この点は理解すべき部分なので、個別指導で解説します！

まとめ 営業保証金と保証協会の違いについては、頻出なので、しっかり頭に入れておきましょう！