選択肢１ ①ＢがＡの配偶者でＣがＡの子である場合と、②ＢとＣがいずれもＡの子である場合とでは、Ｂの法定相続分は①の方が大きい。 

【答え】誤り

【解説】
本肢は、具体例を考えて解くのが良いです。例えば、相続財産全体を1000万円と仮定します。①の場合、配偶者Ｂと子Ｃはそれぞれ、1/2ずつなので、法定相続分はそれぞれ500万円です。②の場合、Ａには配偶者がおらず、子だけが相続します。つまり、子が1000万円を相続するのですが、子が２人いるので、それぞれ1/2ずつ分けるので、子Ｂ・Ｃの法定相続分はそれぞれ500万円です。したがって、①も②も同じです。  よって、本肢は誤りです。

選択肢２ Ａの死亡後、いずれもＡの子であるＢとＣとの間の遺産分割協議が成立しないうちにＢが死亡したときは、Ｂに配偶者Ｄと子Ｅがいる場合であっても、Ａの遺産分割についてはＥが代襲相続人として分割協議を行う。 

【答え】誤り

【解説】
Ａが死亡することで、ＢとＣが相続します。その後、Ｂが死亡して、Ｂについて、配偶者Ｄと子Ｅが相続します。 つまり、Ｂの相続権がそのままＤとＥに承継されるので、Ａの遺産について、Ｃ・Ｄ・Ｅが遺産分割協議を行います。
■注意点
本肢は、代襲相続ではありません。代襲相続とは、被相続人Ａの死亡前に、相続人であるＢが死亡している場合、Ｂの代わりに、子が相続することを言います。本肢は、被相続人Ａの死亡前に相続人Ｂは死亡していないので代襲相続のルールは適用されません。  

選択肢３ 遺産分割協議が成立するまでの間に遺産である不動産から賃料債権が生じていて、ＢとＣがその相続分に応じて当該賃料債権を分割単独債権として確定的に取得している場合、遺産分割協議で当該不動産をＢが取得することになっても、Ｃが既に取得した賃料債権につき清算する必要はない。 

【答え】正しい

【解説】
金銭債権を相続人が相続した場合、この金銭債権は、遺産分割が成立するまでの間は、分割単独債権となります。遺産分割協議が成立したら、その後は、分割協議の内容の通りに相続されます。したがって、遺産分割協議で当該不動産をＢが取得することになっても、Ｃが既に取得した賃料債権につき清算する必要はありません。本肢は、理解しないと類題が解けないです。そのため個別指導では、理解学習勉強法を使って、具体例を使いながら解説いたします。

選択肢４ Ｂが自己のために相続の開始があったことを知った時から３か月以内に家庭裁判所に対して、相続によって得た財産の限度においてのみＡの債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して相続を承認する限定承認をする旨を申述すれば、Ｃも限定承認をする旨を申述したとみなされる。 

【答え】誤り

【解説】
限定承認は、その共同相続人の全員が共同して行う必要があり、一部の人のみで限定承認することはできません。 したがって、本肢は「Ｂが、・・・限定承認をする旨を申述すれば、Ｃも限定承認をする旨を申述したとみなされる。」というのは誤りです。ちなみに、「相続によって得た財産の限度においてのみＡの債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して」とは、どういうことか？ この部分は理解しづらいので、個別指導で解説します！ 宅建試験は問題文が難しいので、勉強法としては、問題文を理解するための勉強をしていく必要があります。これを行っていない人が非常に多いので、本試験で合格点が取れないです。模試では、問題文が、簡単なものが多く、点数は取りやすいですが、本試験はそうはいかないです。

まとめ 宅建合格するための勉強法として、「問題文の理解」があります。選択肢4は非常に良い問題で、今後もこのように問題文が理解しづらい問題は出てくるでしょう。これに対応するためには、日ごろの勉強で、問題文を理解することに焦点を当てた勉強法を実践すべきです。勉強法が分からない方は、私に直接お問い合わせしていただければ幸いです！