選択肢１ 宅地建物取引業者は、自ら貸主として締結した建物の賃貸借契約について、宅建業法第49条に規定されている業務に関する帳簿に、法及び国土交通省令で定められた事項を記載しなければならない。 

【答え】誤り

【解説】
自ら貸主となって賃貸借契約を結ぶ行為は、宅建業法上の取引に該当しません。したがって、当該貸主は、宅建業法が適用されません。よって、貸主として行った賃貸借契約については、帳簿に記載する必要はありません。 本肢は帳簿に関する問題というよりも、宅建業の免許の要否に関する問題です。この点に気づけない方は、勉強不足です。基本知識は使えるように訓練しましょう。

選択肢２ 宅地建物取引業者は、その業務に関する帳簿を、一括して主たる事務所に備えれば、従たる事務所に備えておく必要はない。 

【答え】誤り

【解説】
帳簿は、事務所ごとに備え付ける必要があります。主たる事務所に一括で備えていて、従たる事務所に備え付けていない場合、宅建業法違反となります。従たる事務所にも各事務所ごとに帳簿は備え付けなければなりません。  

選択肢３ 宅地建物取引業者は、その業務に関する帳簿に報酬の額を記載することが義務付けられており、違反した場合は指示処分の対象となる。 

【答え】正しい

【解説】
帳簿の記載事項は下記の通りです。報酬額については、8の内容です。よって、報酬額は帳簿に記載しなければなりません。記載しない場合は、指示処分や業務停止処分等の対象です。

1. 取引年月日
2. 宅地建物の所在・面積
3. 取引態様の別（媒介、代理、売主）
4. 取引相手の氏名・住所
5. 取引に関与した他の宅建業者の商号・名称
6. 宅地の場合：現況地目・位置・形状等
   建物の場合：構造上の種別（木造・鉄筋コンクリート造等）・用途など
7. 取引金額・賃料
8. 報酬額
9. 宅建業者が自ら売主となる新築住宅の場合：引き渡し年月日・床面積等
10. 取引に関する特約

   

選択肢４ 宅地建物取引業者は、その業務に従事する者であっても、一時的に事務の補助のために雇用した者については、従業者名簿に記載する必要がない。 

【答え】誤り

【解説】
従業者名簿とは、宅建業に従事する者の氏名等が記載された名簿です。宅建業に従事する者であれば、一時的に雇用した者であっても記載しなければいけません。よって、本肢は誤りです。

まとめ 従業者名簿と帳簿については、よく一緒に出題されるので、対比部分でもあります。そのため対比勉強法を使って勉強すると効率的に記憶できます！理解すべき部分ではなく、丸暗記でよいので、効率的に頭に入れていきましょう！