選択肢１ 買主Ｂが建設業者である場合、売主である宅建業者Ａは、Ｂに引き渡した新築住宅について、住宅販売瑕疵担保保証金の供託又は住宅販売瑕疵担保責任保険契約の締結を行う義務を負わない。 

【答え】誤り

【解説】
新築住宅の売主が宅建業者、買主が非宅建業者の場合、資力確保措置が必要です。本肢は、買主Ｂが建設業者なので、宅建業者ではありません。そのため、売主業者Ａは、買主Ｂに引き渡した新築住宅について、住宅販売瑕疵担保保証金の供託又は住宅販売瑕疵担保責任保険契約の締結をする義務を負います。

選択肢２ 宅建業者Ａが住宅販売瑕疵担保責任保険契約を締結する場合、当該契約は、ＢがＡから当該新築住宅の引渡しを受けた時から２年以上の期間にわたって有効なものでなければならない。 

【答え】誤り

【解説】

＜住宅販売瑕疵担保責任保険契約の要件＞

1. 保険料は宅建業者が支払うこと
2. 保険金額は2000万円以上であること
3. 保険期間は10年以上であること

住宅販売瑕疵担保責任保険契約は、建物の引渡しから10年以上の期間にわたって有効なものでなければなりません。本肢は「２年」となっているので、誤りです。 

選択肢３ 宅建業者Ａが住宅販売瑕疵担保責任保険契約を締結した場合、Ａ及びＢは、指定住宅紛争処理機関に特別住宅紛争処理の申請をすることにより、当該新築住宅の瑕疵に関するＡとＢとの間の紛争について、あっせん、調停又は仲裁を受けることができる。 

【答え】正しい

【解説】
指定住宅紛争処理機関（住宅紛争審査会）とは、建設住宅性能評価書が交付された住宅について、売買契約等に関する紛争が発生した場合に、紛争の当事者の双方または一方からの申請により、紛争のあっせん・調停・仲裁の業務を行なう機関です。 そして、売主業者が、住宅瑕疵担保責任保険契約を締結した場合、その新築住宅について、指定住宅紛争処理機関に紛争処理を依頼することができるようになります。
＜依頼の仕方＞
当事者は、指定住宅紛争処理機関に特別住宅紛争処理の申請をすることにより、当該新築住宅の瑕疵に関するＡとＢとの間の紛争について、あっせん、調停又は仲裁を受けることができます。よって、本肢は正しいです。

選択肢４ ＡＢ間（売主Ａ：宅建業者、買主Ｂ：非宅建業者）の新築住宅の売買契約において、当該新築住宅の構造耐力上主要な部分に瑕疵があってもＡが瑕疵担保責任を負わない旨の特約があった場合、住宅販売瑕疵担保保証金の供託又は住宅販売瑕疵担保責任保険契約の締結を行う義務はない。 

【答え】誤り

【解説】
新築住宅の売主業者は、引き渡したときから10年間、住宅の構造耐力上主要な部分等の瑕疵について、買主に対して担保責任を負います。 これより、買主に不利な特約は無効です。よって、本肢の「新築住宅の構造耐力上主要な部分に瑕疵があっても売主業者Ａが瑕疵担保責任を負わない旨の特約」は、買主に不利な特約なので無効です。したがって、当該特約をした場合、売主業者Ａは、住宅販売瑕疵担保保証金の供託又は住宅販売瑕疵担保責任保険契約の締結を行う義務を負います。

まとめ 選択肢３の指定住宅紛争処理機関（住宅紛争審査会）は、細かい内容なので、初めて出題された本試験で出題されたときは、解けなくても大丈夫です。しかし、令和4年以降は過去問になるので、今後出題される可能性はあります。内容的にも難しくないので丸暗記勉強法でよいので暗記しておきましょう。その他の選択肢は、すべて基本問題なのでそれらは絶対頭に入れておきましょう！