選択肢１ Ａの所有する甲土地をＢが時効取得した場合、Ｂが甲土地の所有権を取得するのは、取得時効の完成時である。 

【答え】誤り

【解説】
時効取得による所有権の取得時期は、占有開始時です。取得時効の完成時ではありません。 例えば、Ｂが、Ａ所有の甲土地を2010年5月5日から占有を開始して、2020年5月4日に時効が完成して、時効を援用した場合、Ｂは2010年5月5日に遡って所有権をしたことになります。具体例を考えれば、理解もできて、頭に定着しやすいです！個別指導では、具体例を出して解説して理解していくので、実力も上がりやすいです！丸暗記学習では、宅建試験は合格するのは難しいので勉強法には、十分注意しましょう！  

選択肢２ Ａを売主、Ｂを買主としてＣの所有する乙建物の売買契約が締結された場合、ＢがＡの無権利について善意無過失であれば、ＡＢ間で売買契約が成立した時点で、Ｂは乙建物の所有権を取得する。 

【答え】誤り

【解説】

Ａは、乙建物について無権利者であるため、Ａから乙建物を譲受けたＢも無権利者となります。 つまり、無権利者であるＢは善意無過失であったとしても、乙建物の所有権を主張できません（取得できない）。よって、本肢は誤りです。本肢は、他人物売買も絡んでくる内容で、理解していないと類題で失点してしまいます。そのため、この点については個別指導で解説します！

選択肢３ Ａを売主、Ｂを買主として、丙土地の売買契約が締結され、代金の完済までは丙土地の所有権は移転しないとの特約が付された場合であっても、当該売買契約締結の時点で丙土地の所有権はＢに移転する。 

【答え】誤り

【解説】
売買契約を締結した場合、 所有権が移転する時期は、原則、売買契約締結時です。ただし、所有権の移転時期を決めた場合は、その時期に移転します。本肢は「代金の完済までは丙土地の所有権は移転しないとの特約が付された」と書いてあるので、代金を完済した時点で、所有権が移転する契約になっています。よって、この契約（特約）が優先して、代金を完済した時点で、所有権が移転します。よって、本肢は誤りです。  

選択肢４ ＡがＢに丁土地を売却したが、ＡがＢの強迫を理由に売買契約を取り消した場合、丁土地の所有権はＡに復帰し、初めからＢに移転しなかったことになる。 

【答え】正しい

【解説】
強迫による意思表示は、後で取り消すことができます。本肢は、ＡがＢから強迫を受けて、「丁土地を売ります。」と意思表示をした状況なので、Ａは、Ｂの強迫を理由に売買契約を取り消すことが可能です。そして、所有権については、始めの強迫による売買契約も有効なので、一旦、丁土地の所有権はＢに移転し、その後、取り消しにより、所有権はＡに戻ります（＝復帰する）。よって、本肢は正しいです。 

まとめ 本問はすべて基本問題です。一つ一つ問題文の状況を確認しながら、ルールを頭に入れていきましょう！